3話 新参者 ページ4
「あ、僕にもコーヒーとサンドイッチを」
「あっはい」
キラキラのイケメンオーラをまとった彼が、ジェノスくんの隣に座る。
「アマイマスク･･･貴様、ここを知っていたのか」
「まあね。見つけたのは偶然さ。」
彼、イケメン仮面アマイマスクがこの喫茶店に来るようになったのは核の冬が来てからだ。
うちのお客さんの中では新参者だった。
出したコーヒーを一口飲み、「やっぱりここの味が一番落ち着くよ」と私に向かって微笑んだ。
なんとなく苦手なタイプだ。
いや、いい人なんだろうけど。
アマイマスクさんに対してはつい敬語を使ってしまう。
「で、ジェノスくんが何をやらかしたんですか？」
「なんだ、知らないのかい。情報は協会が揉み消したけど街じゃ噂になってたよ」
「私ここから出ないので…」
「出ない？食材や資源の調達は…」
「話がそれてますよ。ジェノスくんが何をやらかしたんですか」
「あ、ああ。それは―――」
「アマイマスク」
ジェノスくんがアマイマスクさんをギロリと睨む。
それ以上言うなと目が言っている。
しかしそんなのはアマイマスクさんには通用しなかった。
「彼は暴走したのさ。小さな国が一つ消えた。」
「ぼ･･････！？」
「今回が初めてじゃないさ。原因はストレスなんだろ？
君の博士が亡き今、君を見てくれる科学者もいないから治しようがない。と」
「･････････」
「じゃあ、ジェノスくんのその顔のヒビは･･･そのときに･･･」
ジェノスくんは黙ってアマイマスクさんを睨み続けた。
「そんなに睨まないでくれよ。実はこれはそんなに悪い話じゃないんだ。
この国にとってはね」
「貴様、それ以上喋るな」
「深刻な資源不足。世界中が資源を奪い合って戦争をしている。
みんな必死なのさ。だから、資源を蝕む国は一つでも少ないほうがいい
つまり、彼の暴走のおかげでこの国が生き残る確率が上がったのさ」
ガンッ
と、ジェノスくんが拳を机にたたきつける。
「もし、そうだとしても･･･俺は･･･！！」
「ジェノスくん･･･」
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ナビィ(プロフ) - 続きが気になる、設定の思想が強くてとても好きです (2022年12月18日 22時) (
レス) @page16 id: e35ee85d42 (このIDを非表示/違反報告)
しわ(プロフ) - もるかさん» ありがとうございます！コメント嬉しいです！！！ (2018年3月11日 12時) (レス) id: f999ed7858 (このIDを非表示/違反報告)
もるか - 設定がとてもいいですね！ (2018年3月11日 1時) (レス) id: e3e8e90bb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しわ | 作成日時：2017年12月16日 0時
