そんな資格ない ページ5
照 side
勢いで楽屋を飛び出したものの、行くところなんてなくて
「 はあ、何やってんだろ … 」
ふと我に返って楽屋へ戻ろうとした時
「 …… 照？」
「 えっ、、」
Aに声をかけられた
「 … 久しぶり、だね 」
「 … そうだな、」
「 … その、元気だった？」
「 え、いや、まあ、うん、それなりに 」
え、何だこの会話
全然上手く話せてない気がするんだけど、
「 いつもテレビ見てるよ、凄いねSnowMan 」
そう言って笑いかけるAはあの時と全然変わってなくて
でも、無理して言ってるんだろうなって思う
見た目は笑顔でも、目がすごく悲しそうだもん
そんな悲しい目で見ないでよ
「 あ … ごめん。メイクするから、楽屋戻ってきてくれる？」
「 あ、うん、分かった 」
あの日、2年前
俺が一方的に別れを告げたこと、まだ怒ってるだろうに。
理由も言わずにただ、別れて欲しいって それだけ伝えて、泣きじゃくるAを置いて俺は ……
ほんと最低だよな
はあ、とひとつ溜息をつき俺は楽屋へと戻った。
楽屋に戻ると、
目黒や翔太、ラウール達に囲まれて楽しそうに話すAが居て
俺ともそんな風に話してくれたらいいのに
なんて思ってしまう。
俺にそんなこと言う資格、ないよな
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作者名：あやまる | 作成日時：2020年11月13日 21時
