ジョングクは第二のおんま。 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:850 hit

おんま1日目。ページ2

「お、おひさしぶり…です。」

小鳥の鳴き声のように小さく呟いたから、目の前の男には聞き取れなかったらしく「んー」と曖昧に唸ってまたキッチンに戻っていってしまった。

チョンジョングクとは、ただの他人では無い。それが、私の1番言ってはいけない秘密だ

いや関わりがある人じゃないと、ジョングクは不法侵入の罪で普通に逮捕される。
けれど嬉しがってそんなの気にせず、可愛がる女性たちも大勢いる気もするが。

ずぞぞぞ、ぞぉー

布団の上でそんなことを考えている私の目線は、ジョングクが啜っているカップラーメンに向いている。

ぐ、ぐうぅう…

はっ、まただ。お前さんいい加減黙ってくれ。

お腹の音が聞こえない為に、げえっほげっほとお前血吐くんか？と言われそうなくらい激しい咳をしてやり過ごした。

みかんの段ボールの上には、カップラーメンの他、案の定焼いた肉と卵、あとサンチュとほかほかの白米があった。

「…はあ」

なんで、親戚の集まりくらいでしか会ってなかった奴に、昨日1週間ぶりにスーパーまで歩きで行きゲットしてきた食材を貪り食われなきゃいけないんだろう。

まさに苦行、いや拷問じゃないか。

まだどうして家に居るのか聞いてないのに。どおぉんと存在感を放っている隅っこにあるリュックはなんの為なのか聞きたいのに。

「A、お腹すいてないの？それなら全部食べちゃうけど」

「食…食べます」

「ご飯は自分でよそって」

なんでこいつに敬語使ってるんだろう。2年早く産まれてて、私、ヌナなんだけどな。

口に詰め込んだ熱々のお肉は、そんなぐちゃぐちゃな気持ちがふっとぶくらい美味しかった。

「…美味いでしょ」

ドヤア、と効果音がつきそうなくらいの自慢気な顔で聞いてくる。

「…うん、うまい」