Lifesaving - 感じる鼓動 - 5章

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灰谷｢自分でも克服したいって気持ちはあるんです、｣





相談室にて灰谷先生と向き合えばもう既に彼が精神科に行っていたことが分かった。





白石｢うん、やるべき事はやってると思う｣


灰谷｢でもいざ現場とやり取りしようすると体も口も動かなくなる。

っ、このままじゃまた取り返しのつかないことをしてしまうかもしれません。

すみません、…ヘリ担当から外してください、お願いします｣





Aなら、こういう時なんて言うんだろう。




1人の女としては恨んでる、憎んでるはずなのに恨み切れない、憎みきれないのはなぜか。








それは、──── 1人の医者として私自身が彼女を尊敬しているから。







彼女は、Aは一見冷たそうに見えるけど相談をすれば相談者以上に悩んでくれて…助けてくれる。




医者として最高の逸材なんだって思う。




だからこそ彼女の事を恨んでしまい、だけど勝てないのだと知っている。







黒田先生の時も、お父さんの時も、私が、いや、私“ 達 ”が困難に立ち向かった時に何も言わずに手を差し伸べてくれたのは紛れもない彼女だ。








彼女だったら、──────





白石｢……分かった。｣






今の私には灰谷先生の決断にただ頷くことしか出来ない。



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