Lifesaving - 感じる鼓動 - 5章

・ LIFE ２０９ ページ23

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目が黒くて髪の毛も黒い。



こんなの、私じゃない。



そろそろ青と銀に戻したい。



色を暗くしたのは橘先生に言われて。



銀と青だと分かりやすくていつ出所してこっちに来るか分からないカルロスに見つかるか分からないから。



……でも、なんで私がこの翔北にいるって分かったのだろうか。









少しの疑問を持って首を傾げていたら白石と鉢合わせになってしまった。





『あ、』





そうだ。忘れていた。……こういう所だ。



1つの物事に集中すると周りが見えなくなってしまう。



私と耕が付き合ったら白石は？




白石の気持ちは？








─────もちろん、気付いていた。







白石の、……恵の気持ちには気が付いていた。



見て見ぬふりをしていた。



恵はキョロキョロと視線を合わせようとしないくせに動かない。





白石｢お、おめでとう！｣





目線を外したままニッコリと笑った恵に胸が痛くなった。




好きな人が自分の仲の良い同期と付き合った。





私がその立場に立ったら私は─────





白石｢いやー、2人見てて本当にもどかしかった！よかったよかった！｣

『恵、』

白石｢ごめんね、｣

『……ううん、』





ごめんね。の意味は分からなかったけどきっと、






────ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ､ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ､

────ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ､ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ､






運よくなのか悪くなのかは分からないけれど私と恵のピッチが鳴った。





私の所には耕から。


白石の所には緋山から。








“今朝HCUに移った患者のカルロスがいなくなった”







そういう、内容だった。





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