Lifesaving - 感じる鼓動 - 5章

・ LIFE １８９ ページ3

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藤川｢えっ、毒蛇に噛まれた？！｣





藤川先生は大げさに聞き返してくる。




いつもなら大げさ、と一言言い放つんだけど今回は私もびっくりした。



だってまさか、エボラかしらなんて最悪なことを考えていたのにまさかまさかの毒蛇だったんだもの。




冴島｢そう吐血の患者さん、亡くなったのは鎖蛇の一種に噛まれたのが原因じゃないかって｣



雪村｢出血性で噛まれると、あちこちの粘膜から出血で死んじゃうんだそうです｣



藤川｢怖いねーうわ、気持ち悪｣





早速携帯で調べて画像を見てる。見せてくるけど気持ち悪すぎて直視できない。





町田｢でも、うちのエリザベスはかわいいですよ｣



藤川冴島｢｢え…｣｣



はい！と見せてくる町田さんの携帯画面には町田さんの首に蛇が巻きついている画像が。





うわ…と二人して引けばニコニコしながらその画像を眺め始めた町田さん。





町田｢なつかれると首閉められちゃうから危ないんですけどね｣



藤川｢じゃあ町田さんはヘリ担当じゃなくて蛇担当だ｣



冴島｢余計なこと言わない｣





鋭いツッコミを入れた後、私はふと思った。




先ほど藍沢先生から聞いた話ではAはエボラなどではなく毒蛇だと勘づいていたということ。




なんで分かったんだろう。




アメリカにいたから分かったのだろうか。




いや、アメリカは関係ないか…




だとしたらなんで……深く考えても分からないことは分かってたけれどなんだかとても気になった。





藤川｢……はるか？｣





考え込んでいた私を現実へと引き戻した藤川先生の声でハッとする。




雪村さんを始めとするその場にいた全員が私の方を見ていて慌てて笑顔を作る。





冴島｢ごめんごめん、考え事しちゃってました｣



藤川｢具合悪くなったら言えよ？俺が治してやるからな！藤川ドクターが！｣



冴島｢……あぁ、はい。｣





もう、ツッコミ入れる気力すら湧かなくなったわ。




でもその優しさが時に私を救ってくれる。




とても大切な存在なんだとまた改めてわかった。









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