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・登坂said









遡ること今から4日前。




つまり、岩ちゃんが皆の前で結婚します宣言をした直後からのお話。




俺は未だにこの状況に付いていけてなかった。



だって俺は……7年前、つまり岩ちゃんとAが出会う前からAの事がずっと好きだったんだ。




俺の方が年上だけど、同僚として働き始めた俺とA。




目つきが悪くて怖かったし、クールだったけど慣れてみればそれは緊張してたってだけだと知り、笑えばすげぇ可愛いくなる。




惚れるのに時間はかからなかった。




あの日CLUBに連れて行った本当の理由は一緒に飲みに行きたかったのもあるし、もっとAのことを知りたかったっていうのが本音。




まさか他の同僚の奴らも付いてくるとは思わなかったし、気付けばAの事を見失っていた。




しばらくして携帯を開けば先に帰るね、また明日。と言うだけの連絡。




しまった……と思った。




置いていった上に先に帰らせてしまった。何やってんだ俺、と自己嫌悪に陥って次の日酒のせいで重い頭を必死に動かしながら出勤した。




怒られるか、嫌われるか、覚悟していったのに想像とは裏腹にAはニコニコと笑い、まるで恋する乙女かのように鼻歌を歌いながら店の準備をしていた。




何かいい事あったの?って聞けば





『んー、運命の人見つけちゃったかも』




だなんて言って、連れて行かなければ、誘わなければ良かった。と心の底から思った。




誘ったとしても、ずっと傍にいてやればよかった。離れなければよかった、と後悔に襲われた。




それからというもの、俺らの誘いを全て断り、あのCLUBへ通い詰めていた。




そんな毎日が1ヶ月続いた後だった。




泣き腫らした目をして出勤してきたAがいたのだ。




どうした?と気にする同僚はもちろん俺もその理由を知るべく聞き耳を立てれば





『大好きな人と、結婚を前提にお付き合いすることになったんです』





幸せそうな顔で、あぁ、その泣き腫らした目は幸せの涙だったのか。




全て分かった時に胸の中が真っ黒の感情でいっぱいになって逃げ出したかった。




俺は言葉通り逃げるようにして夢だった歌手のオーディションを受けた。




そのまま3ヶ月が経って俺はその店を辞めた。




それと同時にAが彼氏と別れたと聞いた。




何もかもが後悔だった。





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設定タグ:三代目Jsoulbrothers , 岩田剛典 , 登坂広臣   
作品ジャンル:恋愛
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あっちゃん - すごくよかったです。本当にこうなればいいなぁと思いました。読むたびに感動して涙がとまりませんでした。 (2018年3月20日 21時) (レス) id: f83acd1f10 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー(プロフ) - すごく切なくて心温まる話でした。臣ちゃんsaidも結婚後も見てみたいです!楽しみにしてます (2017年12月16日 22時) (レス) id: 2003420e41 (このIDを非表示/違反報告)
ayanalovedance(プロフ) - 最高です!!結婚後すごく気になります!!! (2017年12月16日 21時) (レス) id: 30d2492fd6 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 結婚後すごく読みたいです!!キュン死しそうです! (2017年12月16日 18時) (レス) id: 0c4620f798 (このIDを非表示/違反報告)
ishrmy37(プロフ) - 岩ちゃんとの結婚後のお話も是非見たいです! (2017年12月16日 16時) (レス) id: c0d66834b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラベン | 作成日時:2017年11月30日 21時

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