・ LIFE ８７ ページ42
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脳内に浮かんだ消したい記憶がふわりと浮かび上がって私の心拍をあげる。
でも今はそんなことで固まってる場合じゃない。と頭を振り目の前にいる患者に集中する。
｢先生、お願い……助けて…今日じゃなくていい。元気になってからでいいから、お願い。……ずっと先でもいい。だからお願い、先生！助けてよ！｣
泣き叫ぶ女性の声を聞きながらも必死に手を動かす。
そのまま救急隊員にお願いをして電話を翔北に繋いでもらう。
電話をかければ出たのは白石で、もう点滴終わったのか？と思いつつ声をかける。
『白石、聞こえる？藍沢よ。』
《白石:聞こえる！どうしたの？》
少し元気になったかな。と思いながらも視線は動かさず、手を止めずに話しかける。
『30代男性の方が後縦隔に大量出血してるの。大動脈の断裂だと思う』
《白石:……なら、救命は不可能じゃない？どうして───》
『灰谷先生が心マを続けてるの。だけど私は他の患者で手が離せない。だから灰谷先生に20代女性の搬送を優先させたい。
彼女、骨盤の動揺が強くていつ急変してもおかしくない。だから───』
《白石:わかった。諦めさせればいいのね。了解》
『ありがとう』
電話を切り目の前の患者にできる限りの処置を施す。
・藍沢 side
Aが白石へと電話をかけたのはきっと自分の言葉よりも白石の言葉の方が響くと考えたからであろう。
白石はモニターの方へと歩き灰谷へと指示を送り出した。
白石｢灰谷先生聞こえる？モニターを入れたわ。心マしている手をどけて。胸腔内を見る。｣
俺も白石の後ろに一歩下がってモニターを見る。
カメラは胸腔内を捉えた。
白石｢後縦隔を見て。大動脈の断裂よ。やれることは、無いわ。
20代女性の治療と搬送を優先して。｣
白石がそう言えば遠くから20代女性であろう声が聞こえてきた。
《先生……？どうしたの？……将くん……？》
白石｢灰谷先生？｣
中々動き出そうとしない灰谷に白石が痺れを切らして声をかけると灰谷はハッと何かを思いついたかのように早口に言った。
《灰谷:でも！！中枢側で遮断してヘリで翔北に運べば……》
語尾はどんどんと小さくなり最終的に言葉にならなくなってしまった。
白石｢そうよ。ヘリは、飛べないわ。｣
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みはる(プロフ) - この世界観、なんだか好きです。だいぶ楽しませていただいているんですけど、ちょっと違和感をかんじた感じた部分があって。なんだろうと思ったのです、、、トロントのやつですね! トロントはアメリカじゃなくてカナダの都市です！! (2018年6月10日 2時) (
レス) id: d6478e436f (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 橘先生が好きなので、絡みを増やしてください。 (2017年10月1日 9時) (レス) id: ed5c94d402 (このIDを非表示/違反報告)
作楽(プロフ) - ところどころ、優輔くんが三井先生の名前になっていたり、三井先生が緋山先生の名前になっていたりしています。続編からも楽しみにしております。 (2017年9月30日 22時) (レス) id: 2a04f50b79 (このIDを非表示/違反報告)
真奈美 - 更新お疲れ様です！いつも読むとすぐ終わっちゃって続きが気になるくらい、面白いです。大変だと思いますが、更新頑張って下さい！ (2017年9月30日 17時) (レス) id: 5749d332a2 (このIDを非表示/違反報告)
真奈美 - 続きがいつも気になります！更新頑張って下さいね！応援しております。 (2017年9月29日 22時) (レス) id: 5749d332a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラベン
| 作成日時：2017年9月18日 11時
