・ LIFE 84 ページ39
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《現場情報です!80代女性はショック状態でレベル二桁。
20代女性は意識あります!一緒に救助に当たった30代男性が、レベル三桁で頸動脈触れ無くなっています!》
こりゃ厳しいな。80代女性の方がまだ見込みはありそうね。なんて思いながら窓の外を見ているとなんだかクラクラしてびっくりした。
あれ、私が飲んだ睡眠促成剤ってそんな強いやつだったの?なんて軽い恐怖を覚えていると現場が近づいて来た。
《早川:ランデブーポイントを確認しました!ですが……見物人の退避が間に合ってないので上空待機します。》
早川さんの声に了解。と言おうとしたよりも先に灰谷先生が口を開いていた。
灰谷「早川さん!急いでください!患者さん心停止寸前です!早く降りてもらうことは出来ませんか?」
頭が真っ白になった。こいつは馬鹿なのか?医者からパイロットへの指示は許されていない。そう教わったはずだ。
霞がかかり真っ白になった頭を思いっきり振り止めようとしたが時は既に遅し。
《早川:っ!……わかりました!少し着陸位置をずらせばいせそうで──》
そう言った早川さんの言葉にハッとして慌てて操縦者への無線を切り灰谷先生に怒鳴った。
『灰谷!!!医者からパイロットへの指示は許されていない。そう教わったでしょ?!』
その怒鳴り声にビビったのか体を縮こまらせてびくりとした。
『彼らは最短時間で安全に私達医者が患者に接触できるようにプランを立ててるの!
私達が口出す事じゃ───』
口出す事じゃないでしょ?!と言おうとした時だった。
《早川:出力最大!!!》
早川さんの言葉と同時にぐらり、と機体が傾き慌てて何かを掴む。うわっと言う灰谷と、きゃ!と言う雪村の頭を掴み体ごと覆うように守れば、
ぐわん、と重力に引っ張られるかのように落ちていった。内蔵が持ち上げられるような感覚を持ちながらも思考回路が回らない頭のでも2人の頭を守るのに必死だった。
頭の上に何かが落ちてきてズキン、という直接的な痛みはあったものの衝撃が収まりゆっくりと目を開ければ傾いている機体。
『まずいな……』
雪村「A先生!頭から、血が!!!」
首を伝い流れるのは私の頭部から流れる血液で、でも何事もなく動くことが出来た。
うちのスタッフは全員無事ね。と確認してヘリから降りて患者に接触することにした。
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みはる(プロフ) - この世界観、なんだか好きです。だいぶ楽しませていただいているんですけど、ちょっと違和感をかんじた感じた部分があって。なんだろうと思ったのです、、、トロントのやつですね! トロントはアメリカじゃなくてカナダの都市です!! (2018年6月10日 2時) (レス) id: d6478e436f (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 橘先生が好きなので、絡みを増やしてください。 (2017年10月1日 9時) (レス) id: ed5c94d402 (このIDを非表示/違反報告)
作楽(プロフ) - ところどころ、優輔くんが三井先生の名前になっていたり、三井先生が緋山先生の名前になっていたりしています。続編からも楽しみにしております。 (2017年9月30日 22時) (レス) id: 2a04f50b79 (このIDを非表示/違反報告)
真奈美 - 更新お疲れ様です!いつも読むとすぐ終わっちゃって続きが気になるくらい、面白いです。大変だと思いますが、更新頑張って下さい! (2017年9月30日 17時) (レス) id: 5749d332a2 (このIDを非表示/違反報告)
真奈美 - 続きがいつも気になります!更新頑張って下さいね!応援しております。 (2017年9月29日 22時) (レス) id: 5749d332a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2017年9月18日 11時