・ LIFE 83 ページ38
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音のした方へと目を向けると恵が崩れ落ちていた。
『白石?!』
慌ててめぐみに駆け寄り体を触る。
『熱!……熱あるでしょ?』
37度かな……と思い白石の顔を覗き込んで半分叫ぶように言った。
『なんで辛いって言わなかったの!頭だって痛かったんじゃない?』
そう言うと白石は顔を上げてごめん、と一言いうとヘリに乗る時に使うシーバを渡された。
白石「A先生が、行って……ごめんね」
はぁ、はぁと肩で息をしているめぐみを見て誰かに向かってストレッチャー持ってきてと言おうとした時、後ろから肩を掴まれ止められた。
藍沢「俺が運ぶ。」
点滴すれば治るだろう。なんて言って軽々しく持ち上げるとカンファレンス室をスタスタと出ていってしまった。
緋山「……くっつけばいいのに」
ポソリと呟いた声は皆には聞こえなかったらしいが、私は聞き逃さなかった。
スタッフステーションに戻りカルテをせっせと整理をしていると耕が戻ってきて私の横のデスクに座った。
藍沢「軽い風邪だ。顔が赤かったのはそのせいだ。」
風邪だけじゃないと思うけどなぁ……なんて思うけど言わなかった。
藍沢「どうした。お前も具合悪いのか?」
耕の大きい手のひらが私の額に当てられるが慌てて否定をする。
『違う!ちょっと眠いだけだよ。ごめんね、休みボケかなぁ?』
さっきから美帆子の目線が痛いんだよーなんて思いながらヘラヘラ笑うとそうか。なんて言われて耕の目は目の前のパソコンに向いてしまった。
それにしても眠い。と思いコーヒー飲もうかなとコーヒーメーカーに手を伸ばした瞬間、ドクターヘリ要請の電話が鳴り響いた。
くっそ……なんて思いながらもその電話に1番近かった私が取る。
『はい、翔北救命センターです』
《上双電鉄東津田沼駅付近の踏切で人身事故が発生。負傷者は三名、高齢者の女性が踏切で立ち往生しているところを救助に当たった男女が巻き込まれたもよう
ドクターヘリ要請願えますか?》
CSの町田さんにアイコンタクトを送るとそれに対してグッドサインをくれた。
『了解です。向かいます』
私と灰谷先生と雪村さんがヘリポートへと全速力で走る。
霞がかかるようにぼんやりとしている頭を必死にフル回転をさせてヘリに乗り現場から情報を受け取った。
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みはる(プロフ) - この世界観、なんだか好きです。だいぶ楽しませていただいているんですけど、ちょっと違和感をかんじた感じた部分があって。なんだろうと思ったのです、、、トロントのやつですね! トロントはアメリカじゃなくてカナダの都市です!! (2018年6月10日 2時) (レス) id: d6478e436f (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 橘先生が好きなので、絡みを増やしてください。 (2017年10月1日 9時) (レス) id: ed5c94d402 (このIDを非表示/違反報告)
作楽(プロフ) - ところどころ、優輔くんが三井先生の名前になっていたり、三井先生が緋山先生の名前になっていたりしています。続編からも楽しみにしております。 (2017年9月30日 22時) (レス) id: 2a04f50b79 (このIDを非表示/違反報告)
真奈美 - 更新お疲れ様です!いつも読むとすぐ終わっちゃって続きが気になるくらい、面白いです。大変だと思いますが、更新頑張って下さい! (2017年9月30日 17時) (レス) id: 5749d332a2 (このIDを非表示/違反報告)
真奈美 - 続きがいつも気になります!更新頑張って下さいね!応援しております。 (2017年9月29日 22時) (レス) id: 5749d332a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2017年9月18日 11時