・ LIFE 78 ページ33
.
運ばれてきた牛タンをもぐもぐと頬張りながら黒田先生……上司が焼いている牛タンを一つそーっと奪うと
黒田「……普通逆だろう。」
なんで上司の俺が……などブツブツ言い始めた。
『ありがとね、黒田先生。』
まったく、調子がいいんだから。なんて言いながらも焼いたお肉を私のお皿の上に乗っけてくれる黒田先生はやっぱり優しいと思う。
『なんかね、翔北にいる新海先生っていう脳外の人がね、私がトロントにいた事知ってるの。』
ぴくりと眉を上げて何故と問いかけてくる黒田先生にお水をぐびっと飲み干して答える。
『さすが、
黒田「不気味だなぁ……」
『それでね、先生、私ね、美帆子達と大喧嘩しちゃった。』
黒田「そんなのいつもの事じゃないか。」
フェローの時はいつもの日課のように喧嘩を繰り返していた私と美帆子。でも今回は違う。
『私の過去をさ、言わなかったら大激怒。それから耕の事を聞かれてめぐみ泣かせて、それに対してまたみほこが大激怒。
もー、まいったまいった』
気が緩んだら零れそうになる涙を必死に耐えて明るく振る舞い牛タンを口に運ぶ。
黒田「なんて答えたんだ。」
『えっと、今はまだ言えないって言った。』
黒田「違う。藍沢との事だ。」
『……ただの幼馴染って言った』
黒田「それで白石が泣いたのか。」
お見通しですか……と口に入っていた牛タンをゴクリと飲み込む。はぁ、と一つため息をついた黒田先生は私の顔を見て言った。
黒田「もうそろそろ、言った方がいいんじゃないか?お前は何も悪くない。
もし俺がお前の立場だったら同じことをしている。」
うん、そうなの。頭ではわかってる。でも本当に言いたくない理由はそこじゃない。不満気な顔をしていたのに気付いたのか
黒田「違うか……Cullosの事か……」
『
思い出したくない。ねぇ、これって逃げてるだけなのかなぁ?美帆子に逃げるな!って怒鳴られたけど、思い出したくないんだよ……』
黒田「逃げてる訳じゃないが、人からしたら逃げてることになってしまうんだろうな……」
.
1295人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みはる(プロフ) - この世界観、なんだか好きです。だいぶ楽しませていただいているんですけど、ちょっと違和感をかんじた感じた部分があって。なんだろうと思ったのです、、、トロントのやつですね! トロントはアメリカじゃなくてカナダの都市です!! (2018年6月10日 2時) (レス) id: d6478e436f (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 橘先生が好きなので、絡みを増やしてください。 (2017年10月1日 9時) (レス) id: ed5c94d402 (このIDを非表示/違反報告)
作楽(プロフ) - ところどころ、優輔くんが三井先生の名前になっていたり、三井先生が緋山先生の名前になっていたりしています。続編からも楽しみにしております。 (2017年9月30日 22時) (レス) id: 2a04f50b79 (このIDを非表示/違反報告)
真奈美 - 更新お疲れ様です!いつも読むとすぐ終わっちゃって続きが気になるくらい、面白いです。大変だと思いますが、更新頑張って下さい! (2017年9月30日 17時) (レス) id: 5749d332a2 (このIDを非表示/違反報告)
真奈美 - 続きがいつも気になります!更新頑張って下さいね!応援しております。 (2017年9月29日 22時) (レス) id: 5749d332a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ラベン | 作成日時:2017年9月18日 11時