・ LIFE １２ ページ13
.
『よし、終了ね。』
術着を外し、ゴム手袋を捨てる。
灰谷｢あ、あの！｣
後ろを向くとフェロー達と新人ナースが並んで気まずそうにしていた。
横峯｢その、すみませんでした｣
横峯さんがぺこりと頭を下げると他の人たちも一緒に頭を下げる。
『別にいいわ。それよりも、あなた達どう思った？』
名取｢えっと、スピーディーで正確だって｣
雪村｢…冴島さんとのコンビネーションが抜群で素晴らしかったと思います。｣
うんうんと頷く残りのふたりにクスッと笑い
『医療……特に救命で重要なのはなんだと思う？』
横峯｢えっと、患者さんへの迅速な対応？｣
『そうね。それもある。でもね、1番大切なのは』
ふと奥にいる冴島…………はるかと目が合う。
『医者と医者同士の信頼。医者とナースの信頼がとても重要なの。どんなに技術能力が高くても、コンビネーションが悪ければうまく噛み合わなくなってしまう。』
はるかに微笑みながら話を続ける。
『どんな時でもお互いを信用しなくちゃいけないの。たとえそれが喧嘩している相手でも、仲が悪い関係でも。』
そして目の前にいるフェロー達一人一人と目を合わせる。
『自分が自分が、じゃないの。人の事を考えよう。でも常に人の事を気にしていると疲れちゃうから。』
そう言い私は処置室から出ていった。
白石｢すごいね、フェロー達に言ってるのかもだけど、私達にもすごい響くわね。｣
緋山｢ほんと。ああいう性格だから皆から好かれるのよね。かっこいい。｣
藤川｢技術も性格も顔もいい。負けたな。うん。｣
藍沢｢自慢の幼馴染だ。｣
・名取 side
あの青い目で見つめられてすごい胸が高鳴った。初めて会ったときはムカついた。
技術もなんもねぇんじゃねぇかって。実際、見た目だけで判断していたんだ。
あの高いヒールでヘリまで走っていって、30分もしないうちに戻ってきたと思ったら完璧な処置。
一時間しないうちに助けてしまった。もし自分が担当だったら。
処置するどころかどうすればいいのか分からず患者を死なせていたのかもしれない。
名取｢かっこ、よかった、なぁ、｣
その日から俺は藍沢先生に対して、尊敬や憧れの気持ちを抱くようになった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1766人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蜜柑(プロフ) - めっちゃ面白かったです。続き楽しみです (2017年9月14日 7時) (
レス) id: c86d4321b4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 続きめっちゃ気になります！更新頑張ってください！ (2017年9月11日 22時) (レス) id: 0c3fdd77dd (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - はじめまして。文の描写がお上手なので、（笑）はなくてもいい気がします…。上からですみません。応援しています。頑張ってください！ (2017年9月10日 8時) (レス) id: ec139ca69d (このIDを非表示/違反報告)
マナミ - 続きが気になります(^^)更新頑張ってください！！ (2017年9月9日 22時) (レス) id: 75dde93375 (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - この小説をまた読んでみたいので更新頑張ってください！！応援しています！！！ (2017年9月9日 20時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ラベン
| 作成日時：2017年9月9日 16時
