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・ タバコの話 ページ2

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・山田side






『……お疲れ様でーす』





飛行機の時間が1時間遅れて、ギリギリ間に合って入ってきたAにメンバー皆の視線が集まる。




Aはすっぴんで……そしてよくわかるほど目の下に隈を作っていた。





『今日は頑張ろ。……じゃあ、ちょっと、行ってくるね』





来て早々持っていたカバンを床に落とすように置いてそのポケットからタバコを取り出して出て行ったA。





山田「……もしかして!」


薮「え?山田?」





俺は持っていた雑誌を放り投げてダッシュでAの出て行ったドアへと走り追いかけた。




廊下を歩いているAの腕を掴めばびっくりして振り返ったAの目が俺の目とぶつかる。





山田「A!……なぁ、タバコ吸うの辞めたら?」


『……撮影だから、』


山田「だからってなんで今なんだよ」


『?…だから、撮影だから。』


山田「映画の撮影だろ?んなこと分かってんだよ。なんで撮影じゃないのに吸うのって聞いてんだよ。」


『……涼介?』


山田「怒ってんじゃなくて俺は心配してんの!……あのなぁ、俺はメンバーとしてじゃなくて───」





そこまで言ってハッとした。




俺は、何を言おうとしたんだ?




メンバーとしてじゃなくて?…何を、言おうとしたんだろうか。





『涼介?あのね!今から雑誌の撮影でタバコ吸うから持ってきてって言われたの。

それに私、タバコの練習し始めてからこれ2箱目だから大丈夫だよ?

心配、してくれてありがとう』





ニッコリと笑って俺の手を離したAはただ真っ直ぐに歩いて行った。




……俺、何勘違いしてんの?だっさ、




違うだろ。




何言おうとしたんだよ、






“ 好 き な 人 と し て ”






山田「まじかよ、」





っていうかこれからリハーサルなのに雑誌の撮影?




どれだけ仕事入ってんだよ…




Aのいなくなった長い廊下の奥にある壁を見つめながら。







───この日、俺がAに付いていけばあんな事、起きなかったのかな









俺はまた、Aのことを傷付けてしまう。


Aの演技にすら気づけない。


Aの、嘘の笑顔にだまされているんだ。









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設定タグ:GENERATIONS , 片寄涼太 , ジャニーズ紅一点   
作品ジャンル:恋愛
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しろ(プロフ) - 楽しく読ませてもらいました!すごくドキドキして面白かったです!ただ、RUDOじゃないです!RUDEBOYSですよー!それがすごく気になったので!これからも頑張ってくださいね!更新楽しみにしてます! (2019年2月10日 22時) (レス) id: 8a5ce53359 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - ?? ラベンさん» パスワード教えていただきありがとうございます! (2018年3月2日 1時) (レス) id: 19f11c6c82 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 涼太君大好きなのでカップルになってほしいですこの小説最高です (2018年3月1日 18時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 新しい作品のパスワード教えて欲しいです!! (2018年3月1日 16時) (レス) id: 19f11c6c82 (このIDを非表示/違反報告)
?? ラベン(プロフ) - れもんずさん» きゃーーーありがとうございます!!!嬉しいです(笑)涼太くんとくっつくのはかーなーりー先になるかもしれません、待っててください!(笑) (2018年2月28日 21時) (レス) id: 55b5b8a912 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラベン | 作成日時:2018年2月19日 22時

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