116話目レオ・アレンside ページ20
それからというもの、みんなのシアンへの当たりが強くなったような気がする。
グルさんも、シアンへの書類の量を多くしたり、
ペ神も、怪我をした時手当てをしなくなった、
オスマンも、すれ違いざまに暴言を吐くようになった。
だからそれを、俺らで毎回何とかしている。
トントンとエミさんはシアンの書類を手伝って、
暴言は俺と兄さんがシアン聞かせないように、他に言わせないようにずっと喋って、
暴力はシャオロンとショッピくんが助けてくれている。
怪我は、シアン自身でなんとかするか、エミさんか兄さんが手当てしてくれている。
そうして、俺らはシアンを守っている。
今は、トントンとエミさんとシアンの事について話し合っている。
トン｢まずは、
レオ｢とりあえず、俺らは白やな｣
エミ｢ルシファーは、あの時悲しみの目をしていたし、オスマンさんと一緒に出ていく時も何か言いたげでしたよ｣
トン｢ん〜…んじゃあ、ルシファーは白よりでいいんか…？｣
エミ｢えぇ。というか、確白でいいと思いますよ｣
レオ｢その根拠は？｣
エミ｢あの人はシアンへの執着心…が異常に高いので、彼女を裏切るということはないんと思うんですけど…｣
ほぉー…たしかに、アイツのあの執着心は普通と比べて異常やしな…w
ルシファーに限ってシアンを裏切るような事は無いな。
トン｢確かにな｣
レオ｢んじゃあ、ルシファーは白やな｣
んじゃあ、後は…
ｺﾝｺﾝ
ん？誰や？幹部の誰かか？
トン｢どうぞ｣
??｢失礼します｣
そこに入ってきたのは…
レオ｢！？か、カイン！？｣
カインだった。
俺がそう言うと、カインはこっちを見てペコッとお辞儀をした。
エミ｢どうなされました？｣
カイ｢あ、あぁ…実は、一昨日の晩ご飯の時…食堂から誰かが、「もっと嫌われて、無能になって、居場所がなくなれば良いのに」という事を言っているのが聞こえまして…｣
トン｢…｣
俺とトントンはお互いに顔を見て頷いた。
この言葉を言ったのは、間違いなくナトレアだ。
ナトレアと関わったのは、城を案内したシアン、ネル、アリアの三人だけだ。
それで、ナトレアとシアンの間に何かあって、それでシアンは昔の姿をして食堂に来た。
なんか…全て繋がったような気がする。
エミ｢そうでしたか…。わざわざありがとうございます｣
カイ｢いえいえ｣
そう言い、カインは書記室を出ていった。
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