告白予告【高橋】 ページ9
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※家庭教師×生徒
大学に入ってから始めた家庭教師のアルバイト。彼此2年目になるのだが…過去一の問題児くんに当たってしまった。
「なぁせんせ〜！ここら辺全部意味わからん！」
『…ほんとに言ってる？この辺中学校の範囲だけど…』
高橋恭平くん。現在高校三年生で受験生なのだが、驚く程の学力の低さに頭を抱えている。整った顔立ちで髪色も明るく、少しチャラついている見た目だが、素行が悪いわけじゃなくて根はいい子なのがまた頭の抱えるポイントなのだ。
｢まじか。俺、中学の時バスケしかしてへんもん〜！｣
『いや、授業中なにしてたの？』
｢え〜、朝練あったし〜、ほぼ寝とった。｣
へらっと笑う顔はかわいらしいのだが、センター試験も控えている為、中々に私はあせっている。親御さんにも何卒大学には行かせたいとは言われているものの、先が思いやられる。
『センター試験にはなんとかしないと…』
｢ああ！でもな〜、みて！この小テスト！！｣
そう言ってゴソゴソとスクールバッグの中身を探り、小テストの回答を見せてくれる。
｢ここ！この前せんせーとやった範囲はあっとったんよ〜！｣
『わ、ほんとだ…しかも最終問題のいちばん難しいところなのに！』
小テストの点数は散々だが、先週私とやった範囲だけは丸が着いている。
『高橋くん、吸収する力とやる気はすごくあるよね。』
｢Aせんせーの言っとることは覚えられるんよ！俺！｣
『…そっ、かぁ…この調子でがんばろう！早速だけどここは…』
高橋くんの笑顔に思わずきゅん、と胸が高鳴る。っと危ない危ない、いくら綺麗な顔だからって相手は高校生。さらには教え子にときめくなんて…！！とにかく勉強に集中しなければ。
高橋くんも集中して順調に問題を解いていたのだが、1時間もすれば集中は切れてしまった様で…
｢なぁ〜せんせ〜！俺頭パンクしそうなんやけど！！｣
と、机に突っ伏している。本当は高橋くんの学力的に、1分1秒でも時間を無駄にはしたくないが、集中が切れてしまっては効率も悪い
『う〜ん、そうだね。ちょっと休憩しよっか。』
｢よっしゃ〜！！｣
そう言ってすぐに大きく伸びをする高橋くん。真剣に取り組んでくれていたみたいで、こちらも教えがいがある。
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作者名：シキ | 作成日時：2023年6月22日 15時
