I’m in love with you. (ページ7)

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「ちょっ！！待って斗亜！！」

と、こじけんも焦ったように斗亜を追いかけて出ていってしまった。
ふたりが出ていってしまった為、生徒会室は私と西村くんの2人きりになった。すると西村くんは

「あ〜あ、やっちゃったなぁ〜小島くん。」

と、すっかり居なくなったふたりの背中を見つめる西村くん。心做しかすこし楽しそうな表情を浮かべている。

すると、呆気に取られている私を気遣ってくれたのか、西村くんが私のそばまで来て、こっそりと教えてくれた。

「ふふ、実は斗亜ってA先輩の前だけなんです。あんなかわいこぶってるの。」

『え…』

「俺らの前やったら全然自分のこと俺って呼ぶし、小島くんの前とか結構辛辣な言葉とかも言うんです。」

『嘘！？斗亜くんから辛辣な言葉とか全っ然想像つかない…』

だって何を言ってもあのキラキラの笑顔を絶やさないあの斗亜くんしか、私は知らないから。

『でも、なんで私の前で…そんなこと』

「あ〜…それは〜、本人の口から確かめた方がええと思います」

そう言う西村くんは何故かニヤニヤしながら私の背中を押し、グイグイとドアの前まで誘導される。

「じゃ、斗亜たちたぶん屋上におると思うんで！」

と、半ば強引に西村くんに押し出され、屋上に向かった。
屋上の扉を開けると同時に、斗亜くんの声が響く。

「もう！小島くんなにしてくれてんすか！！？？」

「斗亜〜ほんまごめん！ついポロッと出てしもうて…」

確かに、今まで見たことない斗亜くんがそこにいて、思わずフリーズしてしまった。

「絶対会長にバレた！！もう顔合わせられ、へ…」

『…あ、』

斗亜くんと目が合い、斗亜くんもフリーズし、気まずい空気が流れる。ワンテンポ遅れてこじけんが私に気づき、

「あ〜、俺はこの辺で…さいなら〜」

と気まずい空気から逃げるように屋上を去っていった。屋上に2人きりになり、少しの沈黙が流れる。

『斗亜くん…その、』

「…が」

『え？』

「会長が！！可愛いって言ってくれたから！！」

半ばヤケクソな斗亜くんに耳を傾ける。

「会長は綺麗でカッコよくてみんなの人気者やから！生徒会立候補して必死で仕事して、それでも会長の眼中にも入らんし…けど！間違えて自分のこと斗亜って呼んだ時、会長が可愛いって言ってくれたから…」

そういえばそんなこともあったな。"嶋崎くんって自分のこと名前で呼ぶんだ、可愛いね"…なんて、言ったんだっけ。