I’m in love with you. (ページ4)

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「以外と不器用なんだね」【末澤】ページ4

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※大学生設定

「隣ええ？」

『うん、いいよ』

そう言って末澤くんは私の隣に腰を下ろした。

末澤くんとは同じ学部ということもあり、いくつか授業が被っているのだが…最近何故か私の隣で授業を受けるのだ。

もともとそんなに話す方ではないし、仲も特別良いとも言える関係でもなく、授業の合間に、たまたま近い席だった時に世間話をする程度だった。

末澤くんは持ち前のルックスとスペックの高さで大学でも目立つ存在であり、男女共に人気者だ。

そんな彼が特に仲の良い訳でもなく、平凡な私の隣に座って授業を受けることが不思議でたまらない。

「今日の教授の話長ない？」

『今更じゃない？この授業が長引かなかったことあった？』

「確かに、ないなぁ」

『でしょ、私たち必修だから耐えなきゃね』

この様に、末澤くんは私に気さくに話しかけてくれるので楽しいし特に不自由はしていないのだが、やっぱり気になってしまう。

「はい、今日はここまで。課題提出、遅れないように。」

教授の長い話も漸く終わり、徐々に騒がしくなる講義室。

「やばぁ、全然手つけてへんわ課題。」

『私も。ついつい後回しにしちゃうよね』

なんて今日も世間話をしつつ、荷物を片付け始める。

「Aさん今から空きコマ？」

『うん、末澤くんも？』

「せやねん、俺今から2コマ空くんよ」

『わ〜、キツいね。午後なんて特にやる気なくなっちゃうし』

ちらほらと講義室から人が出ていく中、末澤くんのお友達の藤原くん達も講義室から出るところで、扉から末澤くんに声をかける。

「おい末澤ー！先、行っとくで！」

「了解！後で場所連絡しといてー！」

と、末澤くんは藤原くん達に返事をし、立ち上がる事無く、また私の方に向き直った。

『末澤くん、藤原くん達行っちゃったけどいいの？』

「え？…あー、アイツらには待たせるくらいがちょうどええねん！」

『…へぇ、そうなんだ…？』

なんだか煮え切らない返事ではあったが、特に掘り下げ無いことにした。

しかし気づけば講義室の中には私と末澤くんだけになっており、微妙な沈黙が訪れた。

今までは、授業の後も少し会話した後すぐに出ていっていた末澤くんが、こんなに残るなんて、やはり不思議で仕方ない。