I’m in love with you. (ページ20)

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すぐ、そばに【道枝】ページ20

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※ストーカー表現アリ

『最近、なんか付けられてる様な気するねんなぁ』

「え、ガチ？」

進級して高校二年生になり半年がたった頃に、最近感じていた妙な違和感について、思い切って幼なじみの恭平に相談してみた。少しおバカな所もあるが、彼なりに真剣に考えてくれるので頼り甲斐があるのだ。

「いつからなん？」

『視線感じてたのは１ヶ月前くらいからで、付けられてるかも？って思ったんは1週間前くらいかなぁ』

「は？！ヤバ！！それガチのストーカーやん！？」

『やっぱり？でも直接被害とか出てないし、なんとも言えへんのよな…』

「ん〜、こういうのって1人にならん方がええし一緒に帰るべきやろうけど、俺も部活あるしなぁ…」

『やんなぁ…』

恭平はバスケ部に所属しており、なかなか帰りも遅い。さすがに私もバイトやら課題やらもあるので毎日恭平を待つのは厳しい。

2人して黙って考えていると、恭平が"あ！"と声を上げて立ち上がる。恭平の視線を辿ると一人の人物が目に入る。

「みっち〜！！！」

と、急に大きな声を出してその人物のあだ名をよび、ブンブンと手を振る恭平。あだ名を呼ばれた彼はびくっと驚き、急ぎ足でこちらへ向かってくる。

「ちょ、恭平！急に大声で呼ばんといてよ！」

と、少し頬を赤く染めて彼は文句を言いつつも、怒ってはなさそうだ。

そんな彼は道枝駿佑くん。スラッと高い身長に整った顔立ちで、うちの高校のちょっとした有名人だ。恭平とは仲が良い様だが、私は一方的に彼を知っているだけで話したことは無かった。

「ごめんごめん！ちょっとお願いがあって」

「お願い？」

「こいつ、俺の幼なじみなんやけど最近ストーカーされてるらしいから、一緒に帰ってやってくれへん？」

『え！？』

と、急にとんでもない事を言い出した恭平を凝視する。

『急に何言うてんの恭平！ごめんね道枝くん、気にせんといて！』

「…え、ストーカーされとるん？Aさん。」

『へ、あ、うん…ストーカーかはまだわからんのやけど…ね…』

道枝くん、私の名前知っとったんや…という驚きでしどろもどろな返答になってしまった。

「心配やけど俺、部活あるから遅くなるし、それまで待たせられへんし、みっちー確か部活とか入ってなかったやんか？」

「せやな…」

『いや、でも私の問題に道枝くんを巻き込む訳には…』

「俺は別にええよ。」

『え』

という訳で、しばらく放課後は道枝くんと帰ることになった。