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それからA先輩の事を考えているとあっという間に時は過ぎ、気づけばバイトに出勤していた。
深夜1時頃から時計を気にしだしてしまう。品出しをしながら来店の音を聞く度に心臓が跳ねる。
何度目かの来店音がヒールの音ともに聞こえる。ドクンと音を立てる心臓。今日も元気すぎて俺の寿命縮むんやないかな、なんてくだらない事を考える。
今日もA先輩は体のラインをの出るぴったりとしたロング丈のワンピースを着ており、太もも辺りまで大胆に入ったスリットが白く細い脚を覗かせていて、スタイルの良さを強調している。
本当に"美"という文字の似合う人だ。
A先輩はショーケースにて品出しをしていた俺と目が合ったかと思うと俺の近くまで来て
『こんばんは、大吾くん。』
と言い、ふわりと微笑んだ。その笑顔に無事に心臓を射抜かれつつも平然を装う。多分装いきれてはいない。
｢こんばんは、お疲れ様です。A先輩。｣
『大吾くんもお疲れ様だよ。いつも偉いね。』
「い、いや…そんな！全然ですよ！！」
正面から褒められた事により罪悪感もあるものの、嬉しさと恥ずかしさが勝ち、思わず目を逸らす。
そして改めて目に入るA先輩の服装。昼間、丈くんとの話の内容をふと、思い出す。露出の多いドレスは、正直クラブ帰りと言われても納得する。
まあA先輩の容姿なら納得だが、やはり好意を持つ相手のそんな姿を想像すると、ちくりと胸が痛んだ。
そんな俺の心と裏腹に、A先輩はまた世間話を始める。
『大吾くん、どのくらいシフトはいってるの？体壊さない？』
｢週3くらいなんで全然大丈夫です！バイトの次の日は一限避けてたりするんで…｣
『そっか、程々にね？授業もあるんだし』
｢ありがとうございます…｣
"先輩はこんな時間に何してはるんですか？"…なんて疑問には思うが正面から"クラブ帰り"などと言われてしまえば俺の心は砕けてしまうので、そんな事を聞く勇気はない。
「先輩も、いつも遅い時間ですけど、夜道には気をつけてくださいね。」
『うん、でも大丈夫だよ。私ここの上のマンションに住んでるから。』
またしてもさらっと貴重な情報をゲットする。やはり噂は本当だったのか。
「いや、それでも何があるかわからんから気をつけてください！」
『…ふふ、うん。大吾くん優しいね。』
ふわりと微笑むA先輩にまた、見惚れてしまっていた。
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シキ(プロフ) - memeさん» コメントありがとうございます。有難いです、これからも内容に悩みつつですが更新していきますので、これからもこちらの作品を宜しくお願い致します。 (2023年4月8日 3時) (
レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
meme - 投稿楽しみに待っておりました！楽しく拝見させて頂いております。これからも更新頑張ってください！ (2023年4月7日 22時) (レス) id: 256fd9f9cd (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉が頂けて幸せです、マイペース更新で申し訳ないです、これかれも楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年10月18日 0時) (レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 楽しく読ませて貰ってます！更新頑張って下さい😊 (2022年10月13日 21時) (レス) @page25 id: 9dbca4abe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シキ | 作成日時：2022年5月29日 5時
