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A先輩の家とはつまり俺のバイト先への向かう道でもあるので、知っている道を
A先輩と並んでいることがなんだか不思議だった。
改めて今日一日の幸せを実感し、一生分の幸せを使ってしまったのではないかと思うほどだった。
隣にA先輩がいる。歩くたびにふわりと香る甘い香りがまた、A先輩の存在を実感させてくれている。
いつもなら靡く髪を追っているのに、今日は視界に少ししか入らへん。
そして何よりもこの距離に、俺の心臓は過剰に反応してしまう。自然と歩いているだけで手が触れ合いそうな距離。
こんなん意識しとるの俺だけなんやろうけど
かと言って俺は手に全神経が集中していた。
そんな時、こつ、と俺とA先輩の手が触れた。
｢どぅわ！？！？ごめんなさい！わ、わざとや無くて…｣
どっからこんな声でとるん！？ってぐらい変な声を発しながら謝るも、A先輩はくすくすと笑っていた。
『わざとでもいいよ』
｢…へ｣
そう言ったA先輩は、俺が間抜けな声を発しポカーンとしている間にスっと俺の手に指を絡ませる。
｢…っ！？！｣
『…デート、でしょ？』
俺、今、A先輩と手ぇ繋いでる！？！？都合のいい夢でも見とるんか！？なんて思い、手の温もりの先を見てみるも、A先輩のすらっとした指と俺の指はしっかりと絡まっている。
どう見ても恋人繋ぎというやつで、指先から全身までどんどん熱を持っていく。顔から火でも出とるんやないかってくらい顔も熱い。
それから俺はもう思考回路がショートしたのでここからの帰り道の記憶はほぼ無い。
ただ、お互い特なにかを話したわけでもないので、俺の心音が人一倍煩く響くだけやった。けど、何故か居心地は悪くなかったことだけはぼんやりと記憶に残っている。
たぶん、この時は俺は人生は絶頂やったと思う。
その後すぐにどん底まで叩きつけられるとは知らずに_______
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シキ(プロフ) - memeさん» コメントありがとうございます。有難いです、これからも内容に悩みつつですが更新していきますので、これからもこちらの作品を宜しくお願い致します。 (2023年4月8日 3時) (
レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
meme - 投稿楽しみに待っておりました！楽しく拝見させて頂いております。これからも更新頑張ってください！ (2023年4月7日 22時) (レス) id: 256fd9f9cd (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉が頂けて幸せです、マイペース更新で申し訳ないです、これかれも楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年10月18日 0時) (レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 楽しく読ませて貰ってます！更新頑張って下さい😊 (2022年10月13日 21時) (レス) @page25 id: 9dbca4abe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シキ | 作成日時：2022年5月29日 5時
