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ソルくんの耳に顔を近づけ、こそっと話す。
『あの…正直に言って欲しいんやけど、俺、なんか変やったりする…?』
宮里「え!?なんで!!?」
『いや、やってさっき入った時めっちゃみんなに見られたやんか…気のせいかもしれへんけど、俺なんかおかしいとこあったんかな〜?って…』
しかも若干賑わっていた空気も止まったような気がして、余計びびったしな…びくびくしながらソルくんの返事を待っていると、思いもよらない返答が帰ってきた。
宮里「あ〜、それはたぶんAのことみんな注目してるからじゃね?」
『え』
宮里「そりゃあのレベル分け評価の時のパフォーマンス見ればみんな話したいって思うわな!俺もその1人だし!」
『う、嘘…ほんまに?』
正直トレーナーさんに色々言われてしまって自信を無くしていたパフォーマンスだった。
宮里「マジで!!ダンス綺麗だし可愛い感じの顔してるのにカッコイイ表情もできるギャップとかすげ〜ってなった!」
真っ直ぐに伝えてくれるソルくんに、嬉しいと照れくさい感情が溢れる。
『うわ〜正直自信なくなっとったからめっちゃ嬉しいわ!がんばろ』
宮里「おお!目指すはAクラス!」
こうしてソルくんと仲良くなれた。しばらくしてテーマ曲の細かい振り入れが始まった。
ダンスは今までやってきた為自信はあるが、問題は表現力の幅だ。どうしても外側でしか表現ができない。
その上歌に関しては素人同然で、のテーマ曲の音程がかなり難しいので、不安でしかない。
そんなことを思いながら振り入れは終わり、自主練の時間になった。とりあえずイヤホンをつけて隅の方の鏡の近くで踊っていると、誰かに肩をたたかれる。
イヤホンを外して振り返ると、そこに立っていたのは河野純喜くん、與那城奨くん、安藤誠明くんのシックスパックスの3人だった。
てっきりソルくんだと思っていた俺は思わず驚いてしまった。
『おあ!?え、ど、どうしたん??』
河野「いや!レベル分けの時から思ってたんやけど、ほんまダンスかっこええなとおもって!」
『え、ありがとう!』
與那城「ごめん、びっくりさせたよね。俺たちダンス初心者だからさ、よかったら教えて貰えないかなとおもって」
『いや俺なんかでええなら全然!』
安藤「ほんとに!ありがとう!!」
3人ともわーっと喜んでくれて、なんだかこちらまで嬉しくなった。
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作者名:シキ | 作成日時:2024年1月6日 18時