結果 ページ13
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全員の評価が終わったとのことで、またそれぞれのクラスの練習室に集められる。
トレーナーの安井先生が入られ、一気にまた緊張が高ぶる。
安井「トレーナー陣で話し合って決めた結果です。それでは早速結果を発表していきます。」
いよいよだ。これでステージにどれだけ立っていられるかが決まる。
安井「ちなみに、この中でクラスが変更になったのが25名。 」
その言葉に、一気にクラスがザワつく。
半数以上の変動に動揺が隠せない。
もし、下に落ちたら…なんてマイナスな事を考えてしまう。
安井「これから全員に結果が記されたカードを手渡すので、名前を呼ばれた人から順に取りに来てください」
うるさい心臓をどうにか沈めて結果のカードをもらう。
安井「では、結果を確認してください」
カードの結果を見ようとすると、どうにも緊張からか手が震えてなかなか確認できなかった。
なんとか開いて確認すると、そこには欲しくて欲しくてたまらなかった評価があった。
『A…評価…』
誰にも聞こえないボリュームで思わず呟いてしまった。
しばらく放心状態になり、まだ現実を受け止めきれていなかった。
すると、隣にいたソルくんが小声で
宮里「A…!どーだった?」
と話しかけてくれた。
『ソルくん…俺…!』
そう言いかけた途端にぶわっと涙があふれる。ああ、やっと、あそこに行ける。
いきなり泣き出した俺をみて動揺したソルくんが抱きしめてくれ、なんとか深呼吸する。
『は、ソルくん…俺、Aやった』
宮里「!!…そっか、Aなら行けると思ってたよ。」
『ありがとう、ソルくん!俺、ソルくんが話しかけてくれへんかったら、こんなにこのクラスに馴染めんかったと思うし!何回も挫けそうな時助けてもらって…!!』
宮里「そんなの俺の方こそだよ!Aがいてくれてよかった!ありがとな!!」
ソルくん、そしてシックスパックスのみんなにグータッチで見送られ、俺は階段を登った。
目の前には1度来たあのAクラス。今度は自信を持って入れる。
震える手で扉を開くと、ばっと一気に注目を浴びる。
そこには元のAクラスの人達、そして優心、拓実が並んでいた。
顔見知った面々の表情が明るくなって行くのを感じながら、一礼して拓実の横に並ぶ。
ついに、Aクラスへやってきたんだ。
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作者名:シキ | 作成日時:2024年1月6日 18時