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道枝「Aくん、あのっ…!」
と、言いかけたタイミングで、丁度コンコンとドアをノックする音が聞こえた。
マネージャー「道枝くん、Aくん!そろそろ車出しますが、準備出来そうですか?」
『はーい、わかりました。』
マネージャーさんはそのまま駐車場に先に向かっている様だった。
あかん、まだ話したいことが一つも話せていない。離れなくては行けない事は分かっているのに、まだまだ離れたくなくて動けずにいると、Aくんが
『みっちー、ほら、マネージャーさんが待っとるから。
はよ準備せなあかんやんか』
と言ってポンポンと優しく俺の背中を叩く。分かってはいる、だがどうしてもココ最近会えていなかった時間が多すぎて、更にぎゅっと抱きついて、離れることを勿体ぶってしまう。
『もう〜、今日のみっちーは甘えたさんやな?』
そう言って困ったように声をかけるAくんはホンマに優しいと思う。申し訳なく思いつつも体は動けなかった。
そんな俺にAくんが
『あんな、みっちー。ここでサプライズがあります。』
道枝「…え?」
『俺も明日オフなんよ。やから、マネージャーさんに無理言ってみっちーと同じホテル取ってもらっちゃった。』
道枝「え!?」
『まだまだ時間はいっぱいあるから。はよ準備しよ?』
ああ、もう…ほんまに好き…。Aくんのこういう所がまた俺をズブズブとAくんの沼にハマらせるんよ…。
道枝「わかった!すぐ準備終わらす!」
そう言って俺はAくんから離れ、すぐさま帰る準備に取り掛かった。単純すぎるやろ、俺。
やけど、Aくんやったら俺は忠犬でもええかなって思う。
それからマネージャーさんにホテルまで送ってもらい、Aくんは一度荷物を置いてから、すぐに俺の部屋に来てもらった。
二人でベッドに並んで座り沢山お話をした。伝えたい事が多すぎて、もう俺の口は止まらなかった。撮影現場での話、先輩のこと、自分への課題など、色々な事を話した。
俺のまとまらない話を、俺の目を見てゆっくり相槌をうちながら聞いてくれるAくんを、ほんまに好きやなぁと思いながら。
道枝「あ、Aくん、一緒に自撮りしよう?」
『あ、ええやん。せや、康ちゃんに送り付けようや。』
道枝「確かに!折角東京にいるなら康二くんにも会いたいなぁ。」
『康ちゃん絶対喜ぶで』
なんてじゃれ合いもしているとあっという間に時間は過ぎた。
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シキ(プロフ) - パンダさん» コメントありがとうございます。わ〜うれしいです!二宮信者のお話ぜひ書かせてください!遅くなってしまうかもですが気長に待って頂けたら幸いです。 (2022年9月5日 23時) (レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
パンダ - このお話めちゃくちゃ好きです..!ニノとの絡みほしいです! (2022年9月4日 17時) (レス) @page50 id: b8f7239a75 (このIDを非表示/違反報告)
kazunoko(プロフ) - シキさん» ご返事ありがとうございます!作者様のペースで大丈夫です!続編楽しみしてます! (2022年9月3日 21時) (レス) id: 38c9d09af9 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - みのりさん» コメントありがとうございます!嬉しいです…!わわ!関ジュはもう絶対絡ませようと思っていたので、Aぇさんぜひ書かせてください!マイペース更新故、気長に待って頂けたら嬉しいです。 (2022年9月3日 17時) (レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - kazunokoさん» コメントありがとうございます!わ〜スノストさんぜひ絡ませたいグループでしたのでぜひ!書かせて頂きたいです!遅くなってしまうかもしれないのですが、気長に待っていただけると幸いです。 (2022年9月3日 17時) (レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シキ | 作成日時:2022年4月23日 11時