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side YOU
YX「 A、僕卵割るね 」
「 うん。焼かなくていいからね。絶対焦がすから。あと、殻も入れないようにね？ 」
YX 「 頑張りまーす 」
卵を割ることなんて私にとっては簡単だけど、彼にとってはすごく難しいことみたい。そんなに顔近付けなくたっていいのに。
YX 「 んー！ 入らなかった！ 」
「 3回連続だね。おめでとう。 」
YX 「 ふふ、ありがとう。ふふふ〜ん…… あ、いいメロディ思いついた！ 」
「 忘れないうちに録音しときな〜 」
彼の仕事は歌手をプロデュースすること。といっても、実は彼自身も歌手だから、セルフプロデュースの方が多いのだけど。
今みたいに突然頭の中にメロディが浮かんできちゃうあたり、天才だと思う。
でも、こうやって突然思いつくメロディのほとんどは彼からしてみれば趣味に分類されて、世の中に出回ることはない。
きっと今も"卵の歌"でも作ってるんじゃないかな？
前もジュンミョナと飲んでいる時に"ジュンミョンの歌"を完成させて、さらには酔ったジュンミョナがレコーディングを担当するというカオスな状況になったことがあった。
最終的にその歌は、私とイシニの共作で、彼曰くチャンイーシンの自己紹介のような歌だという作品とともに、自作CDにしてイシニやジュンミョナのことを良く知る人たちに配った。
当然ながら聞いた人たちは爆笑で、彼の後輩の大型犬のような音楽プロデューサーなんかはインスタに載せてたっけ。
YX「 できたできた 」
「 イシニ、今度は何の歌を作ったの？ 」
YX「 ん〜？ 卵の歌だよ〜 」
ほらみろ、予想通りだ。
YX 「 中国語と、韓国語と、英語バージョンを作ったから、僕たちの子供に覚えさせるんだ。 」
「 じゃあ私は日本語バージョンを作らなきゃね？ 」
そろそろ結婚してもいいのではないかと周りはいうけど、私たちは20代の間は2人でいることに決めている。… といってもあと少しなのだけど。
YX「 你喜欢鸡蛋？ 」
「 イシニ、私中国語わからない 」
YX「 Do you like eggs? 」
「 なにそれ〜 もっとロマンチックなことかと思ったじゃん！」
YX「 これは歌詞の一部なんだよ。 日本語ではなんて言うの？ 」
「うーん、『 たまごはすきですか？ 』 かな、」
YX 「 タマゴ… 」
ちょっと考えるようなそぶりを見せた。もしかして、また思いついちゃったのかな？
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作者名：セナ | 作成日時：2018年9月19日 22時
