わたしだけ ページ12
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side YOU
「 ...それでね、友達のエリちゃんが・・・んぐっ 」
JD「 はいはい、おしゃべりはその辺にして。今日は何するの？ 」
家庭教師のジョンデ先生は、兄の友人であり中学生の時から勉強を見てくれていて、そして、わたしの想い人でもある。
「 うーん、まずは英語をお願いします 」
JD「 はい、これは今日の単語テスト。解いてる間に数学の丸付けしちゃうから、ノートちょうだい 」
「 はい。お願いします 」
JD「 制限時間は15分ね。始めて 」
ダメだ。全然わかんない。学校で扱われた長文の中から出題されるジョンデ先生お手製のテストはとにかく難しい。本人は単語テストって呼ぶくせに平気で熟語も構文も、さらには英作文も出してくるんだもん。ヒキョーだ。あんな優しそうな顔して、絶対Sだよねってオッパに言ったら鼻で笑われてしまった。
考えているふりをして、隣を盗み見る。
わー、まつ毛長いな。綺麗な目。
ジョンデ先生の前の先生は答えを見て丸付けしてたけど、先生は絶対に答えを見ない。解きながら丸をつけたほうが後で説明しやすいし、わたしが間違えるポイントが分かるんだって。優しすぎない？ジョンデ先生がサークルの合宿かなんかで都合が悪くて代わりにオッパに見てもらった時なんか最悪だったもん。お前こんなミスするなんてチャニョラ以下だな、とか言っていじめてくるし。あんな奴がモテる理由がわからない。
JD「 ん？ 終わった？ 」
「 難しくて全然わからない 」
JD「 先週ちゃんと説明したはずなんだけどな〜 丸付けする。貸して」
「 怒らない？ 」
JD「 点数によっては怒るよ。...ったく、なんで高校生にもなって三人称単数のSをつけ忘れちゃうの？間違え方がベクそっくり。さすが兄妹 」
「 え！ ベクも同じ間違いしてたの？ あの人、酷いの。私の答案見てチャニョルと同レベルとか言ってディスってくるんだよ？ 」
JD「 こらこら。あいつはスッゲー頑張って今の大学にはいったんだぞ？バカにしちゃダメだよ 」
ジョンデ先生がそう言うなら、絶対バカにしない。お兄様すごいねえって行ってあげる(絶対言いたくないけど)
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JD「 ... じゃあ256は何の二乗？ 」
「 えっと.. 12? 違うかな、14？」
JD「 当てずっぽうで言わないの。答えは16ね。じゃあ、来週までに11から19までの二乗した数を覚えておいて。これいちいち計算するより覚えたほうが絶対楽だから」
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作者名：セナ | 作成日時：2018年9月19日 22時
