三話 ページ3
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そこに寝ていたのは善逸と同様に包帯でぐるぐるに巻かれいる耳元の飾りが特徴的な少年 竈門炭治郎だ
「あれぇ、炭治郎くんだ」
「ん…あ、沙耶…さん…?」
名前を呼ばれたことにより炭治郎はゆっくり目を開ける
二人は柱会議の時に既に顔を合わせていた。あの時の彼の行動やその妹 竈門禰豆子の芯の強さを目の当たりにした一人だ。
その後の活躍も聞いており最初から否定的ではなかった彼女の中で炭治郎と禰豆子は既に鬼殺隊の大切な一員となっていた
「わぁ大変な怪我だねぇ…任務かな?お疲れ様」
ベッドの横に座り炭治郎の頭を優しく撫でる
「あ、ありがとう、ございます…」
普段自分が長男であると自負し自律する彼は人に甘えることが少ない、その為かこの様に頭を撫でられたりするのがむず痒いらしい。
普段なら遠慮がちに遠ざかるが状況が状況な為か甘んじて受け入れている。少し赤くなり緩む頬をみて沙耶も嬉しそうに目を細める
「なぁに隣で甘い雰囲気になってんだよ!!!」
隣では ぎゃん と吠えるように善逸が半身を起きあげ叫んでいる。沙耶は、はいはい と適当な返事をすると彼に近寄り優しく抱き寄せた
「えぇ!?!?!?」
「よしよし善逸も頑張ったねぇ…偉い偉い」
先程の大声は何処へやら 愛おしそうに撫でられると善逸は顔を赤く染めあげ行き場のない手を右往左往させている。然し沙耶はそんな事など全く気にしていないようで頭を撫でながら彼に少し体重を預けた
善逸はその行動を少し疑問に思いつつも何とも言えない多幸感と温かさに身を委ねている
「よしよし…よし…」
「……え、ち、ちょっと??」
撫でるのと同時に掛けられた声が次第に小さくなり消えて行く、代わりに彼の耳に届くのは小さな息遣いだ。すぅ すぅと規則正しい音を立てている、彼女も人の温もりのおかげかすっかり眠ってしまっているらしい
数秒の間 その後に善逸は呆れたように声を上げる
「ま、マジで??この状況で寝る…??普通」
「ま、まぁ沙耶さんも疲れていたのかもしれないし…」
隣でフォローを入れる炭治郎も若干呆れ気味だ、善逸もどうしていいか分からず不思議で少し気まずい時間が数分続いた
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名無し92308号(プロフ) - フィンさん» わ〜ありがとうございます!猫っぽさを出したかったので嬉しいです!! (2019年6月16日 2時) (レス) id: b44a86193a (このIDを非表示/違反報告)
フィン - いつも楽しみに読ませていただいています!夢主、猫みたいで気ままでいいですね! (2019年6月5日 21時) (レス) id: 56d46f0764 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あむま | 作成日時:2019年5月27日 3時