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「……笑わないでね」
『ん、わかった』
「これ」
Aがポケットから取り出した箱、それを開けると1個のピアスが入っていた。
『……どしたの、これ』
「私ね、ピアスって大人がつけるものだから20歳になるまでは我慢してたの」
『……』
「昨日、見つけちゃったの」
『そ、っか』
「運命かな、とか、思っちゃった」
小さい、雪のモチーフのピアスだった。
『……Aってそんなロマンチックな子だった？』
「違う、全然そんなことない」
『ね、そうだよね』
「でもこれは、そうだと思いたかったの」
だめって言える理由を、見つけられなかった。
『……俺が怒られんだろうなあ、これ』
「え、」
『ほら、そっち向きな？』
「……いいの？」
『あ、怖くなってきた？』
「そうじゃなくて、……なんか」
『正直、たいした理由ないから』
「……そうなの」
『めちゃくちゃ嬉しかった、そんだけ』
Aの髪を耳にかけて、マーキングして、消毒して。
慣れた作業を進めていって、ピアッサーを挟んだ。
『ちゃんとママに言った？失敗して傷物にしたら深澤くんに責任取って結婚してもらいますって、』
「ふっか、手震えてる」
『……知ってるよ』
だからこんなつまんないことべらべら喋ってんだよ、なんて心の中で呟いたのも覚えてる。
自分たちの大事な子に、自分で傷をつけるなんて怖くない訳がなかった。
「大袈裟と思った？」
『……どれが？』
「運命とか、そういう話」
ちょっとだけ、寂しそうな顔だった気がする。
その顔を見た時に、手が震えなくなったのもはっきりと覚えてる。
『……大袈裟とは思ったけど』
「けど？」
『結局俺も、Aが大事なんだって』
「……」
『ん、じゃあやるよ』
あの感触を忘れることは、一生ないと思う。
『痛かった？』
「……め、っちゃ痛かった」
『俺が悪くなんじゃん(笑)』
「でも、……ありがとう」
『……怒られに帰りますか』
「怒られるのふっかだけだと思う」
『やっぱり？俺もそう思う』
「この雪のピアス、ふっかが預かってて」
『何で？』
「今のやつまだ取っちゃだめなんでしょ？取ってよくなったらそれふっかがつけてよ」
『……ロマンチックなこと考えんねえ、』
あの時俺がAにつけた傷は、今もAの左耳に残ったまま。
『Aピアス回って変な方向なってる』
「ほんと？直して」
左耳にずっとある雪なんて、なんかロマンチックじゃない？
紫と素のまんま「ピアス開けた時の反応」→←彼女がピアスを開けた日（紫）
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ざりがに(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます〜！楽しみつつ頑張らせていただきます！美紀様もお気をつけて……！ (2021年4月4日 0時) (
レス) id: 6288c05c26 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年4月2日 19時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ざりがに
| 作成日時：2021年4月2日 18時
