2話 by香山 露乃 ページ3
放課後、鈴蘭と柊太と三人で集まって私達はオカルト部という部活に向かっていた。
「うーん……」
「ん? どうしたの鈴蘭、そんな難しそうな顔して」
「いや、なんていうか……大したことではないんだけどさ、副担任の人がやけに気になるっていうか……」
「一ノ原玲花先生……だっけ? 別に変なとこなんて何もなかった気がするけど」
「そうなんだけどさ……」
柊太の言う通り、あの先生の変なとこなんて一個もなかった。ただ普通にしてただけだ。
「露乃や柊太はどう思う? 玲花先生のこと」
「どうって言われても……どう思う? 露乃」
「え、私!? う、うーん……そうだなー……」
心当たりが無いと思いながらも必死に頭を捻らせて考えていると、一つだけ、心当たりかはわからないが一つだけわかることがあった。
「私、あの先生の事はよくは知らないんだけどさ、私から見てなんて言うか……穏やかそうなんだけど、何考えてるかわかんないんだよね。そこが少し不気味な感じするけど」
「不気味かー、まぁ、言われてみればそうかもね」
2人はうーんと唸りながらまた悩み始める。このまま無限ループは嫌だと思い、空気を変えるためにパンッと手を叩いた。
「もうこの話は一旦やめ!! そんなわかんない事悩んでたって、意味ないでしょ? 」
「そ、そうだけど……」
「今は部活に専念! これからオカルト部の部活動があるんだから、そんな眉間にしわを寄せたような顔して来られたら、顧問の先生や後の2人もどうしたのかって思っちゃうでしょ? これから新しい顧問の先生も来るんだから、一旦気持ちを切り替えて! ねっ! 」
そう言うと、2人は一瞬キョトンとした顔をするが、直ぐに笑顔になり、「うん」と頷いた。
「露乃の言う通りかもね、顧問の人どんな人なのか楽しみだね! 」
「だね、優しくて良い先生だと良いなー」
「うんうん! さて、元気よく挨拶して入りますか! 」
部室にまで辿り着くと、私は扉に手をかけ、勢い良く扉を開けた。
「こんちわー! 少し遅くなってすいま____」
私の言葉はそこで途切れ、目の前のある光景に驚き、思わず固まってしまった。
「露乃? 急にどうし……え? 」
「な、なんでここに……!? 」
予想外の事に私達は目を見開いた。
「あら? 貴方達は……」
そう、そこに居たのは
先程話していた、副担任である一ノ原玲花先生の姿だった。
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作者名:新たな世界で参加者一同 x他7人 | 作成日時:2019年10月18日 18時