恋に堕ちて

第6話 ページ6

「終わった、」





今日はお昼休憩の時間を
少しずらしてもらったから

なんとか休憩までに会議の資料を作り終えた。




午前中はその仕事で
時間が埋め尽くされてしまったので

予定が大幅に狂ってしまい、
営業さん宛の山積みの郵便物の開封は
休憩から戻ったらやる事にした。





ちらりと営業週間予定表を見ると
今日に限って五条さんが内勤。





「…はあ、」





…また何か面倒な事を頼まれたらどうしよう

私の仕事が片付かない。
けど、怖くて断れない。



私の他に女性の事務さんは3人ほどいるんだけど
その人達も各々の仕事で忙しそうにしてるから

勿論頼めるはずがない。





もういいや、
頼まれたら残業でも何でもして
意地でも終わらせるだけ。

残業すればお金は増えていくし。





取り敢えずお腹が空いて仕方がないので

保冷バッグとポーチと社用携帯を持ち
椅子から立ち上がり




「お昼休憩いただきます、」



オフィス内にそう呼び掛けると
数人が " 行ってらっしゃい " と応えてくれた。






…そういえば
会議の資料、どうすればいいんだっけ




辺りを見渡しても
五条さんが帰ってくる気配が無いので

彼のキャビネットの中に
ファイルに閉じた会議の資料を入れる。





後で
社用携帯で連携すればいいよね。

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