一応、カップルです２《数原龍友》

生きがい ページ23

貴方side




本日は12月28日
隣には
自分の誕生日に爆睡をかましている筋肉



貴「おーい」


龍友「……ﾌﾞﾋｯ」


貴「起きろ」


龍友「……ｶﾞﾋｯ」


貴「プレゼントとケーキ無しね」


龍友「…っ、起きる！」


貴「一生寝てればよかったのに」




ソファからむくっと起き上がって
キッチンに向かうわたしの背後から抱きついてきた
本日の主役

寝起きのくせに力強いから
なんとかこの筋肉を引きずりながら冷蔵庫へ
ケーキの箱を取り出しテーブルに運ぶ間も離れない龍友
…仕方ない、ばーすでいぼーいだから許してあげよう




貴「ほら、ケーキ食べるよ」


龍友「A食べたい…」


貴「馬鹿なこと言ってねぇで早く食べろ筋肉」


龍友「なんやねん」




中学時代の友達が働いているお店のケーキ
リクエストで絵も描いてくれるから、せっかくならとタカシの絵を描いてもらった




龍友「なんでタカシなん」


貴「久しぶりじゃない？タカシ」


龍友「そんなん裕太くんの誕生日でええやん」


貴「文句あるんですか、へーそうですか」


龍友「ごめんなさい黙ります」




殿と若も呼んで、犬用のケーキを食べさせて
わたしたちも大人しくタカシを食べた



龍友「プレゼントなに買うてきたん？」


貴「言ったら終わりじゃんばかなの？」


龍友「お前にだけは言われたくない」


貴「めんどくさいからもう渡すね。はい」


龍友「なんかさもっとこう感動的な渡し方ないん？あっさりやん」


貴「プレゼント貰えるだけもありがたいと思え」


龍友「これお前とお揃いやんな」




シルバーのシンプルなピアス
流石にサーフィングッズはわたしは買えないから
でもこのピアス高いんだよ、わたし頑張った




龍友「ありがとな。…ん、これなに」


貴「読めば」


龍友「もしかして手紙すか姉さん」


貴「あ〜やっぱ読まなくていい！！」


龍友「もう俺のもんやから俺の自由やろ」


貴「…どうぞ」



ここにきて羞恥心がじわじわきてる
我ながらいい手紙が書けたと思うから

用紙3枚に綴った龍友への想い
ほんとはこんな枚数じゃ収まりきれないけど
どこかでキリをつけないといけないからね



龍友「…なあ、好き」


貴「単純男だね」


龍友「大好き。愛してる」


貴「…仕方ないからキスしてもいいよ」




わたしってダメ女だから
キスして、なんて死んでも言えない



龍友「喜んで」



大好きな大好きなひとの生まれた日

彼はわたしの生きがい




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