BULLET TRAIN #4 ページ32
4｢Aちゃん！｣
『…拓弥先輩』
学校からの帰り。
極寒の中をマフラーに半分顔を埋めながら歩いていると、後ろから拓弥先輩が駆け足で来て隣に並んだ。
『今日部活なかったんだ』
4｢うん。テスト前だし｣
サッカー部に入っている彼とは、付き合ってから数回しか一緒に帰ったことがない。
…今日はラッキーだ。
『…もうテストかぁ』
4｢勉強は？｣
『短期集中』
4｢俺も。笑｣
口数が多い訳では無いけど、こんな雰囲気も楽しくて気分が上がる。
4｢…マフラー｣
『ん？』
4｢ユーキとお揃いって知ってた？｣
『え、そうなんだ。
確かに真っ赤だったような…』
ユーキ先輩と意図的に揃えた訳では無くて偶然だけどね？笑
4｢…なんか嫌｣
『ふふ、偶然だよ？』
4｢うん。
…これにして｣
自分の首から淡い緑のマフラーを取ると、私に差し出してきた。
『いいの？』
4｢ん。Aの頂戴？｣
私の真っ赤なマフラーを外し、拓弥先輩が首に巻いた。
『拓弥先輩がユーキ先輩とお揃いだね』
4｢まぁ…ユーキだったら許す｣
『いいんだ笑』
私もさっきまで拓弥先輩のものだった緑のマフラーを巻く。
…拓弥先輩の香水の匂い。
4｢…A｣
『えっ？』
マフラーに気を取られていると、急に名前を呼ばれてびっくりした。
…しかも呼び捨て。
4｢って呼ぶ｣
『あ、うん…』
こういうとこ…掴めない。笑
4｢Aも、そろそろ呼び捨てしてもいいのに｣
『いや…ハードル高いよ』
4｢高くないよ笑
…まぁ、そのうち、な｣
ニコッと笑うと、私の手を取りぎゅっと繋いだまま歩く拓弥先輩。
4｢手冷た｣
『冷え性なんで』
4｢ふーん…｣
割とそっけない感じに返されたな…。笑
『でもすぐあったかく、』
なると思う、という言葉を遮り、突然顔を覗き込むように軽く唇が重なった。
『…へ』
4｢…あっついでしょ？｣
『…バカ』
寒かったのがどんどん火照りに変わっていく。
…確信犯め。
4｢緑の方が似合ってるよ｣
繋いでない方の手で頭を撫でられ、また顔が熱くなる。
『…拓弥くんも、私のマフラーの方がかっこいいよ』
仕返しのつもりで言ったけど、ありがと、と軽く微笑んだだけ。
4｢…それいいね。今日から先輩呼び卒業ね｣
…かと思ったけど、結構グッときたみたい。笑
繋いだ手をぎゅっと握り直して、2人で歩き出した。
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なぎ(プロフ) - まるさん» 大変申し訳ございません。確認の上、解除致しました。こちらの確認不足で不快な思いをさせてしまい、本当に申し訳ございませんでした。 (2018年12月20日 6時) (
レス) id: 8a4cbf7c6d (このIDを非表示/違反報告)
まる - それでなくてもオリジナルの新着には二次創作が溢れかえっています。違反作品をこれ以上増やさないで下さい (2018年12月20日 0時) (レス) id: fa60820a6c (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。外し忘れ、とか言う軽い意識はおやめ下さい。作品を消されても仕方ない行為です。オリジナルの新着に二次創作が上がってくる事を不快に感じる人もいます (2018年12月20日 0時) (レス) id: fa60820a6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴやな | 作成日時：2018年12月20日 0時
