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BULLET TRAIN #2 ページ1

お昼休み。

クラスのみんなが散り散りになって、教室にだいぶ人がいなくなった。


「A〜」

そんな中、教室の入口から私の名前を呼ぶ声。



『祐基、』

5「お昼、一緒に食べよ」

『うん』

いつもは別々で食べてるから、今日は珍しい。

なんて思いながら私の席を真ん中に置き、向かいあわせで座る。


祐基とは幼馴染で小さい頃からずっと一緒。

だからお互いに呼び捨てだし、クラスが別れた今でも仲は良い。



『今日はどしたの?』

5「え?」

『一緒に食べるなんて珍しいな〜って』

5「別になにもないよ。
たまには一緒に食べたかっただけ!」

『…そっか』


口いっぱいにご飯を詰め込んで美味しそうに食べる祐基を見たら、なんかもういっかって思ってしまう。


5「あ、そうだ。
海が呼んでたよ」


ご飯を飲み込んで、私の顔を見ながらそう言う祐基。


『小笠原くんが?』

5「うん。
放課後教室来て欲しいんだって」

『そっか。
ありがとう』


今言ってた小笠原くんは、祐基と同じクラスの人で、私の…彼氏。


5「うん。
ってか、"小笠原くん"?」

『え?』

5「なんで名字?
付き合ってるんだよね?」


小笠原くんとは付き合って2ヶ月くらいたったけど、未だに名前呼びできてない状態。


『まぁ…そうだけど…』

5「なら名前で呼びなよ!
その方が海も喜ぶんじゃない?」

『うぅ…そうなんだけどさ…』

5「なに?どうしたの」


私の顔をのぞき込むようにして、優しく聞いてくるから答えずにはいられなくなる。


『なんか、恥ずいじゃん…』

5「え〜なにそれかわいい〜!」

『もーゆうき〜…』


それも恥ずかしくて手で顔を覆って下を向いていると、優しく頭を撫でられる。


5「大丈夫だよ。
海だってAのこと呼び捨てでしょ?」

『うん…
でも、変じゃないかなぁ』

5「そんなわけないじゃん!
ほら、今日会うんでしょ?チャンスじゃん」

『うー…』


祐基にそう言われても、やっぱり不安と恥ずかしさが強くて躊躇ってしまう。

大丈夫だよ〜と言いながら、机越しにだけど軽く背中をさすってくれる祐基。


昔から一緒に居るから抱きしめたりとか、頭撫でるとか、そういうことも普通にやっちゃうし、悩み相談も日常茶飯事になりつつある。

小笠原くんとはまた違う好き…かなぁ。


5「頑張りなよ?」

『うん…』


顔を上げると、元気出せ!と言われてさっきよりも大げさに頭を撫でられた。

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なぎ(プロフ) - まるさん» 大変申し訳ございません。確認の上、解除致しました。こちらの確認不足で不快な思いをさせてしまい、本当に申し訳ございませんでした。 (2018年12月20日 6時) (レス) id: 8a4cbf7c6d (このIDを非表示/違反報告)
まる - それでなくてもオリジナルの新着には二次創作が溢れかえっています。違反作品をこれ以上増やさないで下さい (2018年12月20日 0時) (レス) id: fa60820a6c (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。外し忘れ、とか言う軽い意識はおやめ下さい。作品を消されても仕方ない行為です。オリジナルの新着に二次創作が上がってくる事を不快に感じる人もいます (2018年12月20日 0時) (レス) id: fa60820a6c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴやな | 作成日時:2018年12月20日 0時

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