03 ページ3
.
〜小瀧 side〜
よりによって次の日は、学部全員必修の授業がある日だった。
教室に入ると
話は橋本さんのことで持ち切り。
あっちもこっちも橋本さんの話。
重「よぉー小瀧、おはよ」
神「おはようのんちゃん」
「あ、しげ神ちゃんおはよう」
2限なのに流星の姿はまだ見えん。
代わりに友だちのしげと神ちゃんが俺のことを手招きして
近くの席に座るよう促してくれた。
神ちゃんの隣に座る。
神「なあ、これ見て」
「ん？ ……なんこれ」
神「スタバの新作！ 今日から！ 帰り行かん！？」
重「見して？ ……うわ、甘そうやな」
神「やから行くんやん」
……この2人は相変わらずでよかった。
「俺行きたい」
神「！！ のんちゃんありがとう〜！ 神やぁ」
いやしげと神ちゃんの方が神やろ。
橋本さんのこと知っとるはずなのに
そのことに触れないで別なことで楽しそうにして。
藤「……おはよ」
と、そこに流星登場。
授業開始2分前。
2人は口々に、「遅いねん」と言っている。
……そういや橋本さんはまだ来ていな＿＿＿
と後ろを向いたら、
ちょうどそのときに
橋本さんが教室に入ってきた。
誰かが
「あ、」と言って
それに釣られるように教室の大多数の人が橋本さんの方を向く。
俺は咄嗟に顔を前に向けた。
3人がスタバの話をしている。
……他の人は、橋本さんの話。ヒソヒソヒソヒソ。
神「…………ちゃん、のんちゃん、」
「……あ、ごめん神ちゃんなに？」
神「しげも流星も行くって」
「なんや結局来るんかい(笑)」
重「俺あれ食いたいねん。ソーセージパイみたいなやつ」
藤「いっつも食ってない？」
重「そういう流星はいっつもドーナツ食っとるやん！」
藤「そうか？」
「「そうや」」
……ああ、
ここは平和でいいな。
なんて思いながら話していたら先生が来て、授業が始まった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 245人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハルカ | 作成日時：2022年10月13日 5時
