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〜小瀧 side〜
最悪やぁ……
流星も同じ授業取ってるのに
俺眠いから行かんわ
とか言って来んの。
もうひとつの頼みの綱、橋本さんも来ないし。
はあー、もう諦めて寝よ。
あいや……
橋本さんに見せるためにノート取っとくかぁ
……なんか俺健気じゃね……？
え、純粋かよ
純心かよ
恋する高校生みたいやん
「はっず……」
『…………おはよ、』
「……は、え、橋本さん」
え、幻覚？
橋本さんのこと考えすぎて幻覚見えてる？
急に現れた橋本さんに俺は分かりやすく動揺。
しかもわざわざ俺に挨拶をしてくれたから
さらに動揺。
橋本さんはそんな俺を無視して、窓際の席に座った。
いつもは前の方にいるのに
今日は後ろの方に座るんやな
……ん、待てよ……？
俺はよーく目を凝らして橋本さんの襟元を見た。
……赤、い
そういや声もちょっと変やった。掠れてた。
それだけで何があったか想像するのは安直すぎるかもやけど、
アレ見たらまたみんな何言うか分からんし。
俺はカバンを持って橋本さんの隣の席に移動した。
『っ、なに、よ』
「……なあ」
急に隣に来て驚く橋本さん。
俺は周りに聞こえんように耳元に顔を近づけた。
「……昨日、誰かに会ってたん？」
『え……？』
「違ったらごめんやけど、……背中に多分、キスマークつけられてる」
『っ！？』
目を見開いて動揺する橋本さん。
……こりゃビンゴや……
今日に限って橋本さん、背中んとこちょっと広めに開いてる服着てるから……
「これ着とき」
俺は着ていたカーディガンを橋本さんの肩にかけた。
『……ごめん、ありがとう』
「んーん。ええよ、代わりにノートよろしく」
『……ん』
昨日バイト終わったあと遊びすぎた。ほんまに眠い
程なくして先生が来て、出席確認がされる。
それが終わった瞬間
俺は机に突っ伏した。
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作者名：ハルカ | 作成日時：2022年10月13日 5時
