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〜小瀧 side〜
藤「遅かったな」
「ごめんって。あの先生授業終わる時間から解説始めるんやもん」
藤「まあなんでもいいからはよ行くで」
「あいよ」
1番仲がいい流星と向かうのは学食。
まじ腹減った。授業中お腹鳴りそうやったもん。
でもまあ、こういうときに限って全然飯にありつけんのな。
「……混んどるな」
藤「ん？ あー、そやね。あれやん。今日から辛味噌坦々麺始まるから」
「あー……」
ウチの大学の名物、辛味噌坦々麺。
1回俺も食ったけど
めっちゃ美味かった。こりゃ並んででも食べたくなるわな、って。
まぁでも今日はそんな気分じゃなくて。
「唐揚げ丼残ってますように……！」
藤「残っとるやろ(笑)」
唐揚げ丼目指して、長蛇の列に並んだ。
スマホを見て時間を潰すこと数分。
藤「……なあ、」
「ん？」
流星が不意にスマホを俺に見せる。
藤「これさ……」
「……え……」
流星のスマホには、さっき友だちが見せてきた橋本さんと男の人の写真。
……が、Twitterで拡散されていた。
“これ人文学部の橋本Aってまじ？”
そんな文言と共に。
藤「……ほんまに橋本さん……？」
「……そ、やと思う」
藤「……信じられへん」
2人で画像を見ている間にも
リツイート数といいね数が増え続ける。
“ま？”
“ここラブホやん”
“橋本Aってあの美人で有名な子？”
流星が画面をスクロールすると、そんなリプライが。
「……あ、流星、前」
藤「ん？ あぁごめん」
スマホに夢中で、前の列が進んでいるのに気づくのが遅れた。
流星と列を詰めてようやく唐揚げ丼にありつける。
……なのに、
「むっちゃモヤモヤするんやけど」
なんでか喜べへん
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作者名：ハルカ | 作成日時：2022年10月13日 5時
