8話 ページ17
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「__そうですか、分かりました。OKしてくれそうな人を俺の方も探してみます。__はい。では。」
Aが此処にきて1週間くらい経った頃。
平日ならば確実に忙しなく動いているであろう朝の時間帯に臣の携帯が鳴った。申し訳ないと思いながら、朝食の支度を少しいづみとAに任せ電話に出る。
かかってきていた相手は大学の写真部の先輩だった。話の内容は『写真の被写体を頼んでいたミス葉星(先輩の彼女)が、急遽(先輩と喧嘩した所為で)来れなくなった。』との事である。なんて迷惑な話だ。
……まぁ、申し訳ないと思ってたった今、先輩は恥を忍んでこうして後輩に手当たり次第に代わりの子がいるか電話しているわけだけれど。
「………困ったなぁ。」
さて、困ったものだ。今日の昼過ぎから写真部の集まりがある。それまでに写真の被写体となる代わりの人を見つけなければならない。
自分の女子との交流の幅は広い方ではない。喋らないわけではないが、自分が気を許して喋る相手なんてそれこそ、カントクとAさん位だろう。
「臣くん、如何かしたの?」
最悪サークルの1年の女子に被写体を頼むか……なんて考えていると、カントクに先程の呟きを拾われていた。
「あ、あぁ、ちょっとな……大学で今日写真部があるんだが………被写体を頼んでた女性が急遽来れなくなって。今、代わりの人を探すことになってな。…カントク、どうだ?」
「え!?私?」
「カントクなら、頼んでた女性に引けをとらないくらい綺麗だから……どうだ?」
「…そういう事、素で言うからなぁ………うーん、行ってあげたいのは山々だけど、午後からちょっと私、打ち合わせが入ってて。Aさんに頼んでみたら?今日は一日空いてた気がするよ?____Aさーん!!」
「ちょ、カントク、」
俺が止めに入る前にカントクはキッチンにいるAさんに声をかけてしまった。
ちょっと、まってくれ。俺の心の準備がまだ出来てない………。
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しょうのすけ(プロフ) - たまたまさん» そういっていただけるととっても嬉しいです!更新不定期ですが頑張っていきます! (2018年1月27日 23時) (レス) id: c20e5c4d6c (このIDを非表示/違反報告)
たまたま(プロフ) - ぎゅんぎゅんする〜! 更新頑張ってください! (2017年12月31日 23時) (レス) id: 0907e86698 (このIDを非表示/違反報告)
しょうのすけ(プロフ) - Iunaさん» コメントありがとうございます!更新頑張っていきます〜! (2017年9月29日 22時) (レス) id: c20e5c4d6c (このIDを非表示/違反報告)
Iuna(プロフ) - 更新楽しみにしてます!!頑張ってください! (2017年9月28日 5時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しょうのすけ | 作成日時:2017年9月23日 22時