第30話 ページ30
『…あ、あのクローリー…？』
私は、クローリーの方を見る。
だが、クローリーは顔を変えない。
「…」
『…ごめんなさい。』
「なにが？」
クローリーの強めの対応にうっとなる。
『クローリー以外の吸血鬼に血を吸われた事です。…』
そう言って深く謝る。
すると、クローリーははぁとため息をつき、顔を上げてという。
ぶシュッと首筋に牙がめり込む。
そして勢いよくじゅるじゅると吸われる。
『あ…ぁぁ…やぁ…』
フェリドに吸われてただでさえ貧血なのに、クローリーは容赦なく吸う。
そして今度はフェリドがつけた牙跡に被さるように牙を立てた。
クローリーに吸われるとドキドキして快楽なる。
とろとろとなにも考えられなくされる。
そして、ぷはっと牙を抜いた。
「消毒。もう二度と他の吸血鬼に血を吸わせないで」
と、優しくて笑って私にキスをした。
ちゅっちゅっとリップ音がなる。
あぁ…もう、頭がぼーっとする。
何も考えられない。
『あぁ…クローリー…好き…です…っ』
再び、私の首筋に牙を立てたクローリー
もう私の意識は、無くなってきている。
「僕を、好きね…
フェリド君の言った通りになるのは嫌だけど」
そう言ってまたちゅっと私にキスをして抱きしめる。
もう、私は意識を飛ばそうとしていた。
「認めたくないけど、僕も君と同じ気持ちだよ」
最後の言葉だけは、聞こえた気がする。
*
僕は、腕の中にいる彼女に顔を向ける。
好きっと言われた時のAが可愛くて愛しかった。
思わず、口からポロっと言葉が出てしまった。
だが、分からない。
「なんなんだよ、これ」
フェリド君にAの血を吸われてから色々と不思議な感情が出てきた。
何故こんなにもモヤモヤする？
何故こんなにもイライラする？
それが分からない。
このモヤモヤする正体もイライラする事も、
全部この感情のせいだ。
「なら、要らないだろ。この感情」
僕は、腕中にいる彼女をそっとベットへと運んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
R . D (RiDa)(プロフ) - りんさん» ありがとうございます！１から読み返してくれるなんて…光栄です。ドSのクローリー様素敵ですよね。本当に！14巻最新読みました！やばいほどクローリー様出てくれまして嬉しかったです！更新頑張ります。 (2017年10月16日 21時) (
レス) id: b97855b43a (このIDを非表示/違反報告)
りん - また、一から読み直してしまいました。んー、やっぱりクローリー様はかっこいいです。あのドS感が特にたまらないですね。漫画の方でフェリドとドライブしてましね。それも、かっこいいですね、IIの方の更新頑張ってくださいね。 (2017年10月15日 9時) (レス) id: 452feac8e7 (このIDを非表示/違反報告)
R . D (RiDa)(プロフ) - りんさん» ありがとうございます！！クローリー様にいじられたいです鼻血 (2017年10月9日 12時) (レス) id: b97855b43a (このIDを非表示/違反報告)
R . D (RiDa)(プロフ) - aaya61525さん» ありがとうございます！！クローリー様かっこよすぎますよね (2017年10月9日 12時) (レス) id: b97855b43a (このIDを非表示/違反報告)
りん - 良すぎです。クローリーかっこいい (2017年10月8日 20時) (レス) id: 452feac8e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：R . D (RiDa) | 作成日時：2017年10月2日 17時
