馬鹿も風邪をひいたら流石に気づく。《ハイキュー!!》 (ページ2)

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37：男装と持久走。ページ2

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「……聞こえてますよね…？」

『えっ？あっ、…内側…、』

ちらっと左側を見ると線からだいぶ離れたところを走ってたらしい。

抜かすのは基本的に外側からだから……、あ、僕は邪魔になってるってことか。

……なんなら内側を抜いていってもいいのに。

『ご、めん…。』

「内側の方が、短いです。」

『…え…、』

聞き返そうとしたけど、月島はもう前の方へ行ってしまって。

ただでさえ息切れがすごい僕は追いつくこともできず。

とりあえず走りながら考えてみた。

………あ。

線のギリギリを走った方が距離が短いってこと？

あ、単純に考えてそうじゃん。

すっかり忘れてた。

『…ってか、つらい…っ。』

先生に、足グキッてなりました、って言えば休めるかなぁ。

……嘘だってバレそうだな。

「ラスト1周！」

『せんせっ…、つら…っ、』

「はい、頑張れ！終わったらご褒美やるから！」

『ご褒美！？』

先生のご褒美という言葉。

僕にご褒美って言うくらいなら良いものですよね？

そのあと、ラストスパートで3人くらい抜かした。

…え？僕、やればできる子？

『はっ…はっ…、つっかれた…。』

「あ、Aさん。お疲れ様です。」

『あー、山口も。お疲れ。』

「さっき先生が呼んでましたよ？」

『……休ませてくれてもいいのに、あの先生。』

よいしょ、と疲れた足を動かして先生のところへ。

ご褒美に関しての話だと期待しながら。

……なぜか先生と一緒に月島がいるんですけど。

しかも不機嫌で。

「お前ら走ってる時に仲良さそうに話してたよな？一緒に体育倉庫の掃除をしていい権利をやろう。」

『僕ら、先生が期待してるような関係じゃないですよ。』

「これを通してそうなるかもしれねぇだろ？な、月島。」

「…なんで僕まで…。」

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