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『…どうしたの?甘えた気分?』

「………別に。」

『…研磨、暑いよ?』

「……別にいい。」


俺より背が低い彼女を腕に収めるのなんて簡単。

きゅっと強く抱きしめればピクッと反応した。

……あ、……可愛いかも。


「……暑い?」

『…暑い。……研磨、熱あるんじゃない?』

「そうかも。……でも、Aも熱いよ。」

『……んじゃ、私も熱あるんだよ。』


モゾモゾと動いてうつむく彼女。

俺から顔が見えないようにしてる。


「……A…?」

『…っや、見、るな…っ!』


俺が軽く頭を下げればAは違う方向を見る。

ちらっと見える顔は赤い。


「……耳…、噛んでいい?」

『はっ!?』

「…なんかAの耳、冷たそうだなって。」

『だ、だからって、噛む…のは…。』


驚いた勢いで俺の顔を見るA。

そして自分の耳を手で覆い隠す。

その格好も可愛くて。

耳を隠す手の甲に軽く口付ける。


『な、っにを…っ!?』

「…こっち見て。」

『……やだ!……なんか研磨、おかしい…っ!』


俺から必死に顔を背けるAの手や首に、更に口付ける。

……確かに、今日の俺はおかしいかも。

いつもより積極的だ。


『…も、っいいや。』

「…うん。」


Aから降参の声。

その声と共に俺の方を向くA。

一瞬目を合わせて、どちらからともなくキスをした。

唇を離すとAが笑って言った。


『……あれだね。私も研磨も熱のせいでおかしくなったね。』

「……うん。…やっぱり暑いのは嫌いだよ。」




暑さに全て身を任せて。



クーラーの動く音がする。

涼しい部屋、二人は暑いまま。



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好意のぶつかり合い。【木兎・木葉・赤葦】→←全ては暑さのせい。【孤爪 研磨】



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迷人 - このお話、キュンキュンしかしませんね…。爽やか文章、羨ましいです。テイクアウト可能ですか…? (2015年8月15日 2時) (レス) id: 0a7f61b567 (このIDを非表示/違反報告)
虚弱兎(プロフ) - 新作おめでとうございます!!短編集とても素敵です!!爽やかな文体とよく似合いますね!!憧れます(>_<)更新、無理せず頑張って下さいね~!応援しております!! (2015年7月30日 22時) (レス) id: bf235a5d37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:に ゃ 。 | 作成日時:2015年7月30日 21時

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