検索窓
今日:2 hit、昨日:12 hit、合計:7,439 hit

全ては暑さのせい。【孤爪 研磨】 ページ5

.




暑い。

冬の寒さも嫌いだが、夏の暑さは本当に参る。

早くこのアスファルトの上から、クーラーの効いた部屋の中に入りたい。


『けーんま。ちょっとアイス買ってっていい?』

「……いいよ。」


二人でコンビニに寄れば、少しは涼める。

Aが割と本気で悩みながらアイスを選ぶ。


『研磨はいいの?』

「いい。お腹、すいてないし。」

『ふーん。…あ、これにしよ。』


やっと決まったらしくレジへと持っていった。

入り口近くで待ってるとテテっと走ってくる彼女。

じゃ行こっか、なんて俺の家に行くのに先頭で進む。


「……A。」

『んー?なに、研磨。』

「……なんでもない。」

『えー、気になる…。』


家に到着し、鍵を取り出す。

ガチャッと開ければ元気な挨拶と一緒に入ってくるA。

そして、我が物顔で俺の部屋へと向かう。

特に何かを準備していくわけでもなく俺もあとを追う。


『研磨ー。クーラーつけていい?』

「もちろん。でも涼しくなるまで時間かかるね。」

『大丈夫。そのためのアイスです。』


ドヤ顔しながらアイスを取り出す。

俺の分は無いから、ゲームでもして時間潰すか。


「……。」

『……。』


……クーラーが忙しく動く音。

……ゲームの効果音。

……静かなこの空間には俺ら二人だけ。


『……っわ……、っ研磨?』


俺の腕の中で呟く彼女。

……ゲームオーバーの音が聞こえる。




next→

.

・2→←・2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
13人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

迷人 - このお話、キュンキュンしかしませんね…。爽やか文章、羨ましいです。テイクアウト可能ですか…? (2015年8月15日 2時) (レス) id: 0a7f61b567 (このIDを非表示/違反報告)
虚弱兎(プロフ) - 新作おめでとうございます!!短編集とても素敵です!!爽やかな文体とよく似合いますね!!憧れます(>_<)更新、無理せず頑張って下さいね~!応援しております!! (2015年7月30日 22時) (レス) id: bf235a5d37 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:に ゃ 。 | 作成日時:2015年7月30日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。