１９１ その頃の上級生は… ページ47
月の方の上級生は一足早く戻り、残されたのは美月の世界の上級生のみ。
自然と揃い、ゆっくりと歩きながら、小さな声で話していた。
食満『いてて……あいつ…強かったな…』
立花『お互い同一人物なのに……歯が立たなかった…』
天女の妖術が解け、皆が思っていることはいろいろあった。
七松『……私達…下級生に何をしてしまったんだろうな』
平『くの一や先生方にも…』
自分達がやったことが鮮明によみがえってくる。なぜ、自分は皆を傷つけてしまったのだろう？？と、
伊作『っ！皆っ！聞いて！』
今まで黙っていた伊作が急に口を開く。
伊作『まだ記憶の断片しかないけど…僕！三年前に何があったのか思い出したんだ！美月は無実！なにもやってない！「分かっている」え』
伊作が回りを見ると、皆が俯いたまま歯を食いしばっていた。
三郎『……もう一つの世界の奴等から聞いた』
久々知『嫌でももう一人の自分だ。本当だってことはすぐにわかった』
守一郎『あの人は伊作先輩を突き飛ばしたんじゃない、守ろうとしたと、』
タカ丸『山田先生は敵によって崖から落ち、皆が見たのはそれを助けようとした彼女だって』
潮江『……っ！過去のあいつの話はまた今度にして「それだけ？」なっ！？』
皆が立つ、すぐ横の木の枝に、頬杖をつきながらこちらを見ている月がいた。
「ここの美月はあっちの僕。君達さ、調べればすぐに分かったことなんだよ？それに君達は伊作や父上の為って項目が、いつのまにか自分達のストレス発散として美月を使っていたんじゃないの？」
『『っ！！？？』』
図星のようだ。上級生になると実習が過酷になり、ストレスがたまる。実習と言えば、人をあやめたりするときもあるあるだろう。
「あいつ等から聞いたと思うけど僕もね、一ヶ月間、美月のように苛められていた。もちろん、当時の上級生にもね。ひどい理由だよ。報復じゃなく、ストレス発散としてね？」
ﾄﾝｯと、音もなく木から降りると背を向けたまま去っていく。
「よく考えて。僕達の存在、話を信じるなら…美月と会って話を聞いてみたいなら…態度で示してよ？君達の思いが美月にどう伝わるかわからないけどね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 56人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ティファニー(プロフ) - ちかぱさん» リア友とも相談して全てのENDを載せることにしました！時間はかかってしまいますがよろしくお願いします！ (2017年10月28日 22時) (
レス) id: cf802c1ddb (このIDを非表示/違反報告)
ちかぱ - 結末のアンケートは、三年間の時間を取り戻すに一票でお願いします。 (2017年10月28日 21時) (携帯から) (レス) id: 36732e8268 (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - ちかぱさん» 書いててマイペース過ぎるだろ！これ！って思ってました（自分でも）。でもタカ丸さんのイメージが…！ (2017年10月22日 11時) (レス) id: cf802c1ddb (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - ミラ@サブさん» はい！頑張ります！応援ありがとうございます！ (2017年10月22日 11時) (レス) id: cf802c1ddb (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - 月子さん» 書いてて私もそう思いました(笑)私の考えるタカ丸のイメージとは…一体… (2017年10月22日 11時) (レス) id: cf802c1ddb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ティファニー | 作成日時：2017年9月17日 23時
