さ よ な ら 、世界。

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岡崎へ戻った後も、特に変わらない日々を過ごす。
撮影漬けの日々。



先日撮った新しい宣材写真も事務所から届きその出来栄えに目を見張る。
カラースーツでの宣材写真と良かったが、こちらもそれに匹敵するほどだ。


「おー！！こうやって見るとめちゃくちゃかっこいいじゃん俺ら！やっぱりAが撮る写真は他とは違うわー」

てつやはかなり満足しているのかニヤニヤしている。
どれをメインの宣材写真に使うか…
どれも良すぎて決められんからリスナーに決めてもらう？なんて話が大きく広がっていく。

その話をニコニコした表情で見つめるAはとても満足気だ。



俺のあの日感じた違和感は少しずつ薄れてた。
ただ、薄れてた、と言うだけで消えることは無い。

言葉に言い難いが、例えようのない不安感が喉の奥につっかえているのだ。




今日もいつも通り撮影を終わらせる。

「腹減ったから飯買い行くぞー負けたヤツが買い出しなー」

例えサブチャンが回っていなくてもこのジャンケンは毎回ある。
俺はりょうみたいに強い訳では無いから勝率としては五分五分だ。


「Aー！お前も勿論強制参加だからな！ほら、手ぇ出せ！」

『えぇ…私今大してお腹減ってないんだけど…』

「そういうの許しません！はい！リーダー権限発動！」

『都合いいよなー本当』

そう言いながらもジャンケンに参加するA。

テーブルの上を囲うように出された7本の腕。






「人数に関わらず最初に負けたヤツが買いに行く！いいな！恨みっこなし！せーの、ジャンケン！」









「じゃあとしみつ、A後で買ってきて欲しいもんLINEするから。宜しくな！」

「桁違いの量頼んだらぶっ飛ばすからな」

「そんなことせんて！」

『2人で7人分は割とキツいと思うんだけど…』

「いけるいける！」

『どっからくるのそんな根拠。てつやくんだけ水にしてやろ』

「お願いそれだけはやめて！！！！！」


ギャーギャー騒ぐうるせぇ声を後ろにAとてつやの家を出る。



今気付いたけど、二人っきりになるのも久々だな。


変にドキドキしながら夜道を二人で歩いた。

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