緑×配達員 ページ4
ウチに来る配達のお兄さんは、怖い。
ピンポーン。
軽快なインターホンが家中に鳴り響く。
母は手が離せないらしく仕方なく私が出ると、受話器越しから不機嫌そうな声
「……お荷物のお届けです」
『はい、今行きます』
ぶっきらぼうな声が嫌でも耳に届く。
またあのお兄さんか。
印鑑を持ってパタパタと玄関まで行き扉を開けると、ダンボールを抱えたお兄さん。
「サイン、お願いします」
指さされた空白に印鑑をぽん、と押し荷物を受け取る。
『ありがとうございます』
そう声を掛けても、ぺこりと軽く頭を下げただけでそそくさと行ってしまう。
うーん、感じ悪いなぁ…
いつも目会わないし、声に覇気ないし、ぶっきらぼうだし、真顔だし。
受け取ったダンボール片手にリビングに行くと、母が荷物を見て「ありがとー」と声を掛けてくれた。
『ねぇ、ウチに配達に来てくれるお兄さん、なんか感じ悪くない？』
そう尋ねながら冷蔵庫からペットボトルを取り出す。
「え？そう？〇〇宅配便のお兄さんよね？いつも優しくて素敵なお兄さんだと思うけど…」
『え！？まじぃ？お母さんおかしくない！？』
「あなたこそー！素敵な好青年って子じゃない！」
私は好きよーなんて、鼻歌歌いながら先程の荷物を開封する母。
…好青年？いやいやないない。
さっきの姿を思い出してぶんぶん首を振る。
あの態度を好青年と感じるなんて、母も母だ。
男の趣味は母に似なくて良かったなぁなんてつくづく思った。
それから数日後。
母も父もいなくて、私は今日は仕事が休み。
久しぶりに誰にも何も言われず羽伸ばせるぞー！と喜んでいた矢先だった。
ピンポーン。
誰だ私の折角の休日を奪うのは！！
最初は面倒くさくて居留守を使ってやろうかと思ったが、もう一度呼び鈴を鳴らされたので今度は仕方なく出た。
『はい』
「……あ、荷物のお届けです」
……あのお兄さんだ。
最初の呼び鈴に反応しなかったからか、私が応答すると少しびっくりしたような声で答えてくれた。
……そう言えばお茶のペットボトルワンケース頼んだって言ってたっけ…
取り敢えず荷物を受け取ろうとまた印鑑を持ち、玄関へと向かった。
ガチャリ、と扉を開けるとやっぱりあのお兄さんで、表情はやっぱり怖い。
いつもの場所に印鑑を押し、荷物を受け取ろうとするとすっと遮られた。
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ヨウ(プロフ) - ななみさん» そう言っていただけて良かったですー！また続編の方にも遊びに来ていただけると嬉しいです！ (2019年6月25日 0時) (
レス) id: 523a836345 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - キュンキュンしちゃいました〜！すっごく読みやすい文章で大好きです！ありがとうございます！ (2019年6月20日 22時) (レス) id: d77610da69 (このIDを非表示/違反報告)
ヨウ(プロフ) - なぁさん» いつもありがとうございます！中村先輩、まだキャラがブレブレで申し訳ないです…続編頑張りますね！ (2019年6月20日 21時) (レス) id: 523a836345 (このIDを非表示/違反報告)
ヨウ(プロフ) - ななみさん» ありがとうございます！寛太先生続編書かせていただきました！期待に添えたものではなかったら申し訳ありません…また遊びに来ていただけると嬉しいです！ (2019年6月20日 21時) (レス) id: 523a836345 (このIDを非表示/違反報告)
ヨウ(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» リクエストにお答え出来るようなお話書けるか分かりませんが…はたらくおにいさん。の橙くんはツンツンキャラが多かったので頑張ってみますね！ (2019年6月20日 21時) (レス) id: 523a836345 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨウ
| 作成日時：2019年4月21日 1時
