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和也：『翔ちゃん、潤くん、わりぃー！
俺、行かなきゃ！ 今度、連絡する！』
翔・潤：『あー！待ってるぞー！頑張れ！』
って声を背中に受けて、あの場所へと走った。
走りに走って、シャッター街を抜け、
今もまだ有るのかどうかも分からない、
記憶もあやふやだけど、とにかく走った。
和也：『ハァー ハアー……あった……ここ……だよな……？』
(昔はもっと大きなビルだと思ってたけど……)
下から見上げた古いビルの屋上で何かが動いた気がした。
急いで屋上までかけ上がった。
屋上へと続く重い扉を開けると眩しさで目が眩む。
その光の中に佇む、淡い黄色のワンピースを着た小柄な女の人。
急に開け放たれた扉に驚き、ふりかえる。
俺の存在に気付いて目を見張り、そして、にっこりと微笑んだ。
手すりにもたれ掛かるように立っている彼女に、ゆっくりゆっくり近づいて、
そっと右手を取り、親指付け根の小さなホクロを確認する。
和也：『Aちゃん……だよね？』
A：『あぁ〜あ、待ちょうる言うて、指切りまでして約束したけぇ、待ちょうったら、こんな年になってしもうた……』
和也：『ごめん……』
A：『30過ぎてしもうたよ、うち。がっつり、三十路で、み・そ・じ！』
和也：『俺も、だし……』
A：『でも、良かった(^-^)間におうて……』
和也：『間に合う？』
A：『思い出の場所、全部なくなったんよ。里山も田んぼの畦道も……秘密基地も……
ここもな、老朽化でな、来月には取り壊しになるんと。』
和也：『えっ？(；ﾟдﾟ)？』
A：『なぁーカズくん……うちなぁ、10代・20代は、好きな人に会いとうても会えんかってな、しんどかったんよ。』
和也：『うん』
Aちゃんのホクロを何度も確かめるように触りながら、Aちゃんの右手を包み込む。
A：『その人にな、「待っとる」っていうたけど、正直、何回も挫けそうになったf(^_^;』
和也：『うん…』
Aちゃんの手を引き寄せて、俺の腕の中に閉じ込める。
Aちゃんの体か小刻みに震えているのが分かる。
A：『ここが取り壊されるまでに会いに来てくれんかったら、待つの、止めよう思うとった……』
和也：『えっ？Σ(oд０嘘？』
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まさみえ(プロフ) - れもんさん» というか、あの方々は岡山県出身ですが、広島県と隣接いている『備後地域』に含まれる市のご出身だったと思います。一番私の地元の方言に近い発音＆イントネーションで話されていると思います。 (2016年6月4日 1時) (
レス) id: 36df9e56e4 (このIDを非表示/違反報告)
まさみえ(プロフ) - れもんさん» ありがとうございましたm(_ _)m そうですよね、発音やイントネーションが表記出来ないので、伝わりきれなかったとは思いますが、少しでも楽しんでいただけて嬉しいです(*>∀<*) VS嵐でも共演のある『千鳥』さんたちの喋りが備後弁に一番近いです。 (2016年6月4日 1時) (レス) id: 36df9e56e4 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - こんにちは(^-^)完結お疲れ様です&おめでとうございます。方言っていいですね。私は方言がないところ出身なので、読みながら発音はこんなかな？など考えながら楽しませていただきました。 (2016年6月3日 15時) (レス) id: b287cdd28b (このIDを非表示/違反報告)
まさみえ(プロフ) - 美紀さん» 完結させちゃいました。私も美紀さんとの広島話し、楽しかったです。しばらくは『お着物……』の方に専念しようとは思ってますが、方言も楽しかったからなぁ〜。案外早く復活させちゃうかも……(*￣ー￣)何はともあれ、ありがとうございましたm(_ _)m (2016年6月3日 15時) (レス) id: 36df9e56e4 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - まさみえさん» 方言ですよねぇ〜。この小説が明日で完結するなんて悲しいです。もっとまさみえさんと広島について語り合いたかった…。笑…お着物の方も読ませてもらっていたので。 (2016年6月2日 12時) (レス) id: f9c4cac678 (このIDを非表示/違反報告)
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