母の遺言 ページ40
八香、これを聞いているってことはあなたは生きていてくれたのね。
私は元気です。
あなたからしたら何十年、何百年、何千年、もしかしたらもっと前のことなのかもしれないけれど。
私は人類最後の七人の内の一人になり、あなたには会えません。
百夜さんは肺炎になり、私はその隣にいますが、私もいずれ。
百夜さんを信じるなら千空君もいるのかしらね。
彼とはうまくやれていますか?
きっとあなたなら大丈夫でしょう。
余計なお世話でもいい。
でも、絶望せずに生きてほしい。
貴方は何でも決めたらやり遂げる子。
ほしかったものすべて手に入れて、私にお話してください。
そして、今までいた世界よりも、楽しい世界を。
あなたがそこで生きているところを私は上から見守っています。
負けないで。
最後に。
愛してます。
＊
『‥‥』
ルリ「…素敵なお母さまですね」
『そうだね、ボクは、頑張るよ』
珍しく他人行儀なのはタメ口で誰かに伝えるのが恥ずかしかったのかな。
百夜さんなら余裕でそういうのできそうだけど。(大正解)
お母さん、ありがとう。
僕は、欲しいものを全部手に入れるよ。
＊＊＊＊＊＊
翌日。
朝っぱらから山風がものすごい。
山おろしの風っていうのかな、これ。
まあそのまま嵐ですわ。
『ってことはコハク姉たちは行くのね』
コハク「ああ、必ず勝って帰ってくる。もしかしたら敵がこちらに来るかもしれん。数人見張りを置いてはいるから心配ないと思うが…」
『そんなホイホイつかまるような妹じゃないから(笑)』
そういうとコハク姉は安心したようにふっと笑った。
そのままするすると梯子を下りていく。
…さて。
科学倉庫の扉は…一応開けとくか。
不測の事態が発生した時の避難所とかはここしかないし。
出入り口に近い場所でいつでも動ける体制で座る。
そして、気配を消す。
何でそんな暗殺者みたいなことしてんだって?
生き残るために獲得してきたスキルを今(精神的に)生き残るために使って何が悪い!
ボクは勘は当たる方なんだよね。
今出ていったらいけないって予感がするけど、外でも何か嫌なことが起きているっていう感じもする。
でも今出ていったら…っていう方がなんとなく大きい。
自分のことだから当たり前か。
ちらりと科学倉庫から外を見る。
なんとなく奥の方が赤…い?
赤?
夕焼け、じゃない。
そもそもこんな天気で夕焼けなんて見えるはずないし。
とすると、あれだ。
何でとは思うけど、事実だからしょうがない。
火事だ。
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ルナ(プロフ) - Rainさん» ありがとうございます！巻いているキャラ作ってみたかったんですよ〜！( *´艸｀) (2020年7月3日 6時) (
レス) id: 12a6aa9173 (このIDを非表示/違反報告)
Rain - おおぉぼくっこ好きですよ！！あと夏でもマフラーっていう設定めちゃくちゃ好きです！ (2020年7月2日 22時) (レス) id: 3d2006b17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルナ | 作成日時：2020年7月2日 20時
