汗と涙 ページ29
マグマ「クロム、お前がルリのために勝負を投げるつもりがねえのはわかってる」
さんざんいたぶって上から見下ろすように声をかけるマグマ。
対して、かすれるような声で、でもなぜか余裕そうに、マグマにこたえる。
クロム「おぅ、意外と物分かりいいじゃねえかマグマ、脳筋のくせによ」
マグマ「余計燃えて来るぜ、ルリが泣いてお前の負けを乞うまで、二度と歩けねえほどのボロクズに仕立ててやるよ」
ルリ姉が心配そうに見下ろしているのが見える。口の動きで、なんとなく言いたいことはわかった。
ふいに、クロムが壊れたスイカの仮面を護るようにしてかがんだ。もちろんマグマが追撃する。
守る…?いや、マグマはあれを眼中にも置いていなかった。なら、なぜ？
空を仰ぐ。コクヨウさんが言ったとおり、今日は記念すべき日にふさわしいくらいの快晴だ。
快晴ね…ふいにクロムが槍の先にその仮面をぶら下げてマグマの前に突き出した。
「何でスイカの仮面…?」
！まさか・・・
マグマ「ムハハハ!なにかと思えば、俺がぶっ壊した妖術仮面じゃねえか!いまさらそんなもん見せつけて俺がビビるとでも思ったのか⁉」
千「勘違い、してやがる・・・クロムの狙いはスイカ眼鏡のレンズでマグマの黒い服に着火、どう見てもそれだ」
『えーとつまり？着火用の凸レンズは光を集めるけど、メガネは光を広げる凹レンズだから火は絶対につかない、って言いたいの?』
千「あ゛あ゛、メガネじゃどうあがこうが火なんか100億％つかねえんだよ…!」
・・・どうなんだろう。もし、気づいてないなら、すぐにスイカ仮面をマグマに向かって出す気がするけど
千「だめだクロム!着火できんのは凸レンズだ、メガネの凹レンズじゃ光は集まんねえ!」
クロム「おぅ心肺すんな千空先生、これでも科学使いのはしくれだ、気づいてたぜ」
『やっぱり』
コハク「八香は知ってたのか⁉」
『だって、知らないなら過ぎにマグマに向かって突き出すでしょ、わざわざレンズと面向かって守るようにしたってことは』
千「クロムテメー、まさか、あの時スイカマスクの上から凹レンズに水を張って…文字通り、汗と涙で、着火用の凸レンズを、作り出しやがった…!」
『やるときゃやる人だもんね、クロム』
ゲン「でもそんなんで火とかついちゃうの?ジーマーで」
千「ああ、収斂発火っつってな吸盤+空気の凸レンズで火事になったことすら…！あさぎり…ゲン!」
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ルナ(プロフ) - Rainさん» ありがとうございます！巻いているキャラ作ってみたかったんですよ〜！( *´艸｀) (2020年7月3日 6時) (
レス) id: 12a6aa9173 (このIDを非表示/違反報告)
Rain - おおぉぼくっこ好きですよ！！あと夏でもマフラーっていう設定めちゃくちゃ好きです！ (2020年7月2日 22時) (レス) id: 3d2006b17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルナ | 作成日時：2020年7月2日 20時
