まっくらな世界 (ページ11)

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羽京｢どうしてここに来たんだ！！！ゲンが僕が動いていなかったら怪我だけじゃすまなくなっていたんだぞ！！」

『…………』

ゲン｢羽京ちゃ……」

羽京｢ここは子供の君には危ないからと忠告したのにどうして約束を破るようなことをするんだっ！！」

ゲン｢羽京ちゃんっ！！！！！」

羽京｢！」

ゲン｢怒るのは最もだし俺もそうだけど、今 Aちゃんのこと見えてる？」

羽京｢………………？

っ……(顔が、青白い……そうだ、この子のことを知っているはずなのに

僕は、今この子に何をした……………………………？

これじゃあ、Aや司の嫌う大人と同じじゃないか………ｯｯ)」

ゲン｢Aちゃん

俺達は怒ってはいるけど、それは心配してのことだってわかってほしいな」

『…………しん、ぱ、ぃ？』

ゲン｢うん、俺らにとってもAちゃんは友達で仲間で大切な人だから、Aちゃんに怪我を負っちゃったら"ここが"すごく痛くなっちゃうの

それは、今のAちゃんならわかるでしょ？もし、俺や羽京ちゃん、杠ちゃんたちがAちゃんみたいな目に合ってたらどう思う？」

『いやだ、、どうしてそんなこと………て

あ……』

ゲン｢うん、そうだよね。それが心配って感情だよ
俺らはAちゃんが大好きだからすっごく心配したんだからね

何もなくて今回は！よかったけど、また今回みたいにずっと俺達が付いていられるわけじゃないし今の時代じゃその安全も保障できないから、だから羽京ちゃんも俺も司ちゃんもここに近づいたらダメだよって言ってたの

わかる？」

『うん、俺、浮かれてて…………ちゃんと今いる場所がどこなのかわかってなかった
心配かけてごめんなさい…………羽京くん、ゲン』

ゲン｢うん、ちゃんと謝れて偉いねぇ

ほら、それ渡すんでしょ？行っておいで」

ｺｸﾘと頷けば未だに俯く羽京くんの傍に寄る

『羽京、くん………

約束、破ってごめんなさい

それといつも、いろんなことを教えてくれて、ありがとう…………俺、何回失敗してもお礼するなら手作りのがいいって思って

南さんも手作りをもらえたらどんなプレゼントよりも嬉しいのよって教えてもらって
だから、俺が作ったのだけど、俺はありがとうを羽京くんに伝えたかったから…でも、軽率に行動してごめんね

イヤ、だったら、捨てていいから……
みんなも、邪魔して、ごめんね………………』

背を向けて走り去る振り向き様に羽京は涙をみてより心が痛んだ