眠り姫は睡眠中に巻き込まれる

7眠目(前編) ページ21

翠間枕 大学1年生

本命の東都大学に合格した私はこの4月から晴れて大学生になった。法学部にするかも迷ったけど結局工学部にした。警察方面も良いかと思ったんだけど情報系ならヒロキくんとも話し合えるし、警察のサイバー方面なら役立つ事もあるかもしれないじゃない？
まだ授業は最初だからどれもガイダンスばっかりで予定より随分早く終わった。
さっさと帰ろうと新しく出来た友達と雑談や時間割の話をしながら街を歩いていると向こう側から大分前にどっかで見た人が歩いてきた。
そっとエイキに言ってコソッと顔の写真を撮ると一瞬目が合ってこっちに向かって来た。
え、何でだ。音もでてないし、エイキに任せてるから向こうを見ないで撮ってるはずなのにスマホのカメラが一瞬向いたからって普通気付く？
でもこの顔･･･変装かな。エイキに言って髪型を変えたり眼鏡を外したり髭を生やして･･･。あ、この人！

JD1｢何かイケメンがAちゃんの方見てるけど知り合い？｣
『そーそー、数年前にね。』
？｢よっ、久しぶりだなAちゃん。このあと少し時間あるか？｣
『お久しぶりです。(･･･名前は呼ばない方がいいかな？写真消せって事なら友達の前では言い辛いよね。)お元気そうで安心しました。
授業はもう終わったので大丈夫ですよ。そうだ、積もる話もありますしお茶しません？』
？｢(こっちが誘うのを見越して誘ってくれたのか。)あぁ、勿論だ！店は俺のおすすめの所で良いか？｣
『美味しい所ならどこでも。･･･じゃあ私はここで。また明日ー！
･･･お待たせしました、じゃあ行きましょうか。(諸伏だし･･･。)･･･モロさん。』
諸｢(そのあだ名、何かを露出してそう･･･。)あ、俺の事覚えてくれてたんだな。忘れられてるかと思った。Aちゃんと会ったのも数年前に1回だけだし。(名前呼ばないのってまさか俺に気を遣ってる？)｣
『私、割と記憶力はいい方なのでちゃんと会話した人なら覚えてますよ。っていうかいつ日本に帰ってきたんですか？』
諸｢(あ、これ確定だな。)先月だよ。ゴタゴタがやっと片付いてね。･･･あぁ俺の事は栗原(くりばら)結(ゆい)って呼んでくれ。気を遣ってくれてありがとな。･･･あ、あそこの喫茶店だ。俺達がよく行く店でな。｣
『そうなんですか。(信頼してる所で食べる、という事は逆に普通の所だと食べれないっていうのは考えすぎ？)
ｶﾗﾝｶﾗ-ﾝ 2人です。栗原さん、ここのテーブル席でいいですか？』
栗｢いいぞ。とりあえずコーヒーでいいか？じゃ、コーヒー2つ。｣

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