眠り姫は睡眠中に巻き込まれる

4眠目(後編) ページ14

佐〈やっと繋がった！ちょっと松田君聞こえてる？たった今、配電盤が爆発して、観覧車が停められなくなってるわ。
だからどうにか下に着くまでに止める方法を探してるところよ！〉
松｢･･･いや、今の揺れで水銀レバーのスイッチが入っちまった。止めでもしたらむしろ俺は消し飛ぶな。
･･･まぁ、安心しな。こんなの俺にかかれば3分で･･･っ！！｣
佐〈･･･ちょっと、どうしたの！そこで止めないで！〉
松｢【勇敢なる警察官よ･･･君の勇気を称えて褒美を与えよう･･･
もう一つのもっと大きな花火の在処のヒントを･･･
表示するのは爆発３秒前･･･健闘を祈る･･･】
これがたった今、液晶パネルに表示された文字だ･･･。
どうやら爆弾を止めてパネルの電源が落ちると、二度とそのヒントは拝めなくなっちまうらしい･･･。｣
佐〈松田君、まさか貴方死ぬつもりっ･･･！？〉
サッ
松｢あっ、おいA！返せ！(こいつが居たの忘れてたな。)｣
『あー、刑事さん？私、たまたま乗り合わせちゃった一般人なんですけど、流石にこの人本気で死ぬつもりなら紐なしバンジーでもして妨害するので落ち着いてください。』
佐〈えっ！？民間人も乗ってるの！？(逆にこの子はなんで落ち着いていられるのかしら。)
･･･わ、分かったわ。とりあえず下に安全マットとかひいとくから万が一の時はよろしく頼むわね！〉
『はーい。･･･はい、松田さん。』ｽｯ
松｢はぁ･･･。まぁ、こいつもいるから死ぬつもりはねぇけど出来るだけ粘るつもりだ。
･･･そろそろ充電も無くなるし切るぞ、じゃあな。｣ﾋﾟｯ

『大変な事になりましたねー。』ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ
松｢ったく･･･、勝手に人の電話に出るな。(あんまり怖がっては、ないか。)･･･怖くねぇか？｣ｶﾁｬｶﾁｬ
『松田さん、何言ってるんですか。怖いに決まってるじゃないですか。』
松｢っ！･･･そうか、そりゃAだってまだ高校生だしな。(何言ってんだ俺は。当たり前だろ。)｣
『爆弾を見かけた事くらいは何回もありますけど、流石に狭い部屋で爆弾と一緒に閉じ込められて逃げられない状況は初めてですよ。
･･･一緒に居るのが松田さんじゃなかったら泣いてましたね。
･･･(爆弾の)プロへの信頼、裏切らないでくださいよ？』
松｢ハッ、とんでもねぇ殺し文句だな。ｶﾁｬｯ ･･･じゃあ、あの世までランデブーといきましょうか、お嬢さん？｣
『あ、でもとりあえずは暇なんでしりとりでもしません？(メールも解体も丁度終わったしそろそろ見せよう。)』

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