突然ヨコハマの街に放り投げられたら貴方はどうしますか【文スト】【勘違い】

放り投げられた 6 ページ7

中「施設だァ？なんでまたんなとこに」

一応確認するため問う

『行くところがないから…施設に行くしか生きる道がない…。

こんなに優しくされたのは初めてだった…、ご飯までご馳走してくれて、ありがとう…』

やっぱりか…

中「…待て待て待て、行くとこならあんだろ」

『え…？どこ……？』

中「ここ」

『……………え？？』

俺が表情も変えずそう言うと、逆にAは顔をきょとんとさせた

中「てめぇは俺がさっき拾ったんだ。もうお前は中原Aだ」

『で、も……』

中「俺がわざわざ飯を食わせるためだけに餓鬼を連れてくると思ってんのか？それだけならどっかのファミレスにでも入ってる」

『…わた、し…お金ないし……まだ、子供…。できることが…なにも…』

こいつ…まだ小学生なのにンなことまで……

中「ッたく、子供は子供らしく大人に甘えとけ。それとも、俺と暮らすのは嫌か？」

『ちがッ…』

中「じゃあいいだろ？」

『ッ………う、ん…、お願いします…』

Aは遠慮しがちにそう言ったが、顔は緩んでいた

…少しは、喜んでくれてるといいんだけどな

あ、忘れてた

中「そういや、自己紹介してなかったな

俺は中原中也、今日からお前の家族だ。よろしくな」

『うん……よろしく…中也…さん？』

中「あー、さん付けは他人行儀だな…かといっておじさんって呼ばれるのもな……太宰にバレたらぜってぇ笑われる」

『…中也、兄さん……』

中「！、おうっ、なんだ？A」

妹ができたみたいでなんかいいな、こういうの

…人を殺したところを見られちまったが、できればAはこちら側の世界には連れてきたくない

こちら側に入れば否が応でも体に傷ができて、身に危険が及ぶ、街中もろくに歩けない

こいつには…ちゃんとした人生を歩んで欲しいからな

こうして、ひょんなことで出会った小学生との

同居生活が始まった

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